【垂井町】木工房 結(むすび)/前編

不破郡垂井町にある「木工房 結」さんは、2010年にスタートした家具や木工製品を制作する工房です。工房だけでなく併設するカフェまでもセルフビルドしたという店主の黒川大輔さんに、いろんなお話を伺いました!

小高い山のふもと、まわりに田園が広がるのどかな場所にある「木工房 結」さん。黒い建物は週末のみオープンする「Cafe 結」です。

そして、カフェの向かいにあるこの建物が木工房。これを黒川さんが一人で建てたなんて、すごい!

入り口に飾られていた丸い木枠をよく見ると「結」の文字が…!

広い工房の中にはいくつか作業台があり、木材とともに、さまざまな工具や機械が並んでいます。

実際に工具を使って椅子の脚を削る様子も見せていただきました。おがくずが飛び散り、木がゆるやかなカーブに削られていきます。

「実はずっと定時制の工業高校の教員をしていたんですよ」と黒川さん。「40歳を過ぎた頃に教員とは別の仕事もしてみたい、何か“ものづくり”を通して、今までにない新しいコミュニケーションの場を作れないかと思って、教員の仕事も続けながら空いた時間や休日に少しずつ、この工房やカフェを作り始めたんです」。

さらに、家具職人に弟子入りして5年間ほど月に数回、週末に職人さんのもとに通って技術を学んだのだそう。工房の中には、制作中の大きな家具も見られました。現在、黒川さんは教員の仕事を早期退職し、木工の制作に専念されています。

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「Cafe 結」で使われている椅子やテーブルも、すべて黒川さんが作ったもの。現在ではいろんなカフェやショップ、一般の方からも家具や什器のオーダーが入るほどの腕前です。

もともと、木工やものづくりが好きだった黒川さんですが、家具づくりと向き合い、家具の歴史や背景を学ぶ中で、自分が作りたい家具が見つかっていったのだそう。

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「北欧のウェグナーのYチェアや、モーエンセンの椅子などは、50年以上も前に作られたものが今も現存しています。しかも、なぜ彼らがこうした椅子をデザインしたかというと、第二次世界大戦後の疲弊した社会に新しい仕事が作れるようにと、誰でも訓練すれば作れるデザインの椅子を生み出したんですよね。そうした文化というか、起源にも惹かれて、北欧の家具職人たちの家具をベースに、少し自分のアレンジを加えて家具を作っています」。

ちなみに、椅子を作るときは、まず、実際の何分の1かのミニチュアを作ってみるのだそう。背のカーブも忠実に作られていて、ミニチュアを見ているだけでも、その技術の高さに驚いてしまいます。

こちらの前編では、おもに家具の制作についてお話していただきましたが、後編では黒川さんの代表作ともいわれる「シェーカーボックス」についてお伺いします。どうぞお楽しみに!

※「【垂井町】木工房 結/後編」の記事はこちら


木工房・Cafe 結(むすび)

住所:不破郡垂井町敷原173

TEL:090-7957-3166

WEBサイト:http://ybydw133.cocolog-nifty.com/

※カフェの営業日時などはWEBサイトでご確認ください

2021年05月03日作成
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