【岐阜市】岐阜まち歌舞伎顔寄せ手打ち式
岐阜祭奉賛として2012年から開催されてきた「岐阜まち歌舞伎」が、2023年4月4日になんと4年ぶりに伊奈波神社参集殿にて開催されます!
その昔、伊奈波神社の境内には芝居小屋があり、地域に歌舞伎の文化が根付いていました。岐阜祭前夜には町衆によるにわか芝居(いわゆる素人による即興芝居)で盛り上げていたといいます。
そんな歴史的背景を踏まえ、もう一度歌舞伎で地域を盛り上げようということで、岐阜町若旦那会は「岐阜まち歌舞伎」を上演してきました。
しかし、ここ数年のコロナ禍で歌舞伎の上演は中止を余儀なくされ、昨年は岐阜小学校体育館で開催。今年は伊奈波神社参集殿で久しぶりの開催となります!
2月14日の夜、岐阜善光寺では歌舞伎の開催に先駆けて「顔寄せ手打ち式」が執り行われました。
顔寄せ手打ち式とは、大歌舞伎でも舞台を始めるにあたって行われる儀式で、前年の演者から今年の演者に役を引き継ぐ「年番渡し」や演目の発表が行われます。
演者も裏方も舞台に関わるメンバーは、着物と袴を身に付け、厳かな空気の中、式が始まりました。
まずは、昨年の座長である田代達生さん(カンダまちおこし株式会社)と、今年の座長の藤居進一さん(藤井佛檀)がそれぞれ思いを述べ、年番渡しの儀式としておちょこにお酒が注がれます。
お清めのお酒の後、一同揃って「よろしくお願い申し上げます」とお辞儀をして、無事、役が引き継がれました。
続いて、例年歌舞伎の指導振付をされている二世 尾上 幸松(鳳仙伎連 喜久次)さんから今年の演目の発表です。
演目は「新装恋墨塗(かきかえてこいのすみぬり)」。
明治時代に初演された狂言「墨塗」を舞踊劇に改めた「墨塗女」をさらに補綴した台本で、笑いありの和やかなストーリーに、現代の岐阜の地元ネタをパロディとして織り交ぜた、岐阜まち歌舞伎ならではの作品となっています。
例えば、今年初参加となる岐阜麦酒醸造の平塚悟さんは「醸志屋麦汁郎」であったり、同じくゲストとして初参加の岐阜大学工学部の出村嘉史先生は「土研屋教右衛門」など、役名にも地元ネタが満載です!
これから本番までの1ヶ月間、岐阜町若旦那会とゲスト出演する演者のみなさん、そしてお囃子を担当する地域の子どもたちは、みっちり稽古を重ねていきます。
4年ぶりの開催、そして第10回の節目の年ということで、並々ならぬ意気込みを感じましたよ!
4月4日の本番当日は、岐阜祭の宵宮を飾る岐阜町若旦那会の渾身の舞台をぜひ、会場でご覧くださいね。
第10回 岐阜まち歌舞伎
開催日:2023年4月4日
時間:18:00(開場)18:30(開演)
会場:伊奈波神社参集殿 稲葉座
入場:無料(予約不要)
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