【東京】中華そば「福壽」

東京都渋谷区笹塚にある十号坂商店街。その一角にある中華そば「福壽(ふくじゅ)」さんへ、TOFUmagazine20号の取材に行ってきました。そこで、その取材の様子をレポート!TOFU magazineでは伝えきれなかった「福壽」さんの魅力をお伝えします!

まるで“生きる昭和”とでも言いたくなるほど、時代を感じる古めかしい雰囲気を醸して佇む中華そばの店「福壽」さん。創業70年、現在は二代目の小林克也さんがお店を営んでいます。

暖簾をくぐると、すぐに目に入ってくるのは、大きな釜と暖簾つきのカウンター。何もかもが懐かしい雰囲気で、思わず昭和の時代にタイムスリップしたかのような錯覚に陥ります。

ほかに類をみないこの雰囲気は業界でも知れ渡り、実はあの「半沢直樹」をはじめ、さまざまなドラマやPVの撮影にも使われているんだそうです!

「いらっしゃい」と迎えてくれた小林さん。トレードマークは半ズボン。どれだけ寒い冬でもこの半ズボンでいることが、風邪をひかない秘訣だとか…!

壁にかかっているメニュー表にも年季が。メニューも値段も、ずっと変わらないことを物語っています。このフォントも可愛らしくて、たまりませんね…。

ワンタンと中華そばが両方楽しめる、”五目ワンタン麺”を注文。

ぐつぐつと煮立つ大きな鉄鍋で、手際よくさっと麺とワンタンを茹でる小林さん。この大きな鍋で、昔は一度に40食分の麺を茹でていたんだとか…!

慣れた手つきでリズムよく湯切りをして、麺がスープへダイブ!

そして、カウンター越しに出してくれた五目ワンタン麺がこちら。

五目ワンタン麺 ¥640

丼から醤油ベースのスープのいい香りが漂ってきます。具材はチャーシューにゆで卵、かまぼこ、なると、メンマ、そして椎茸。椎茸が入っているのって少し珍しいような…。

つるっ、もちっとした具なしのワンタンの下には、少し硬めのちぢれ麺。あっさりとした鶏ガラ醤油だしのスープと相まって、夢中ですすってしまいます。

そして、スープを飲み干すと…

丼の底にひょっこりと表れる“日本一”の文字!スープを全部すすった方だけが見られる、お茶目な特典です。

食べた器は自分で流し台へ運び、お会計はセルフ(お釣りが必要であれば自分でもらっていく)という方式です。

お話好きの小林さん。お客さんとの会話もテンポよく、昔体験した面白い話も次々と飛び出します。

足繁く通う常連さんの中には、小林さんに会いにくるのを楽しみにしている方も多いそうですが、それもよくわかります。もちろん、福壽のファンという芸能人の方もたくさんいらっしゃるんだそう!

ちなみに、巷では小林さんは“笹塚の神様”とも呼ばれているんだとか…。

その佇まいも味も、ずっと変わることなく、この土地に根付いている「福壽」さん。「何よりみんな仲良く楽しくが一番だよ」と笑う小林さんの人柄に惹かれて虜になった常連さんとともに、明るく楽しいお店が営まれてきたんですね。

機会があればぜひ、ずっと変わらない味と、小林さんに会いに「福寿」さんを訪れてみてください。きっと、体も心も温まるはずです!


福壽

住所:東京都渋谷区笹塚3丁目19-1

営業時間:11:30〜麺がなくなり次第終了

定休日:火曜

TEL:03-3377-2615

2021年10月07日作成
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