【養老町】観光消費拡大の実証実験プロジェクト「YOROラボ」を振り返って〈前編〉

岐阜県養老町は、2022年9月に養老公園を拠点として観光消費拡大に向けた実証実験に取り組む「YOROラボ」プロジェクトを発足。以来、ご当地グルメの開発や、養老公園でのイベント開催など、さまざまな“実験”を仕掛けてきました。

「YOROラボ」とは?

養老町では、県内屈指の観光地である養老天命反転地や養老の滝などを敷地内に有する「養老公園」を拠点として、観光の活性化に取り組んできました。
2021年度には、アンケートなどの各種調査を実施。さらに観光誘客を加速させ、来客者数を増やすだけでなく、町内の回遊性を高め、滞在時間を伸ばすためのプロジェクトとして発足したのが「YOROラボ」です。

2022年3月には養老駅に観光インフォメーションがオープン、2022年7月には養老公園内にキャンプ場「RECAMP養老」がオープンするなど、ハード整備も進行するなかで、YOROラボはおもに、そうした拠点を活用しながら養老町の魅力を発信する“ソフト事業”を中心に担ってきました。

▶️「YOROラボ」発足時のプレスリリースはこちら

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そんなYOROラボのこれまでの1年半の取り組みを、養老町産業観光課渡邊係長と事業の企画運営を担うOKB大垣共立銀行の山内裕治さんに振り返っていただいたレポートを前後編にてお届けします!

発足から1年半を振り返って

YOROラボではこれまでに、観光協会や町内事業者、大学などさまざまな機関と連携してイベントや新商品の開発などを実施してきました。多岐にわたる事業の中から、特に印象的だった取組みを渡邉係長と山内さんにピックアップしていただき、〈前編〉では養老公園を拠点に実施した事業〈後編〉では養老町特産ブランドの開発事業やご当地グルメ開発を振り返ります!

(1)養老駅と養老公園をつなぐ「グリーンスローモビリティ」の導入

(2)体験型プログラム「宝探しイベント」の実施

(3)RECAMP養老と連携した「星空鑑賞会

(4)ヘルスツーリズムの推進(テントサウナ・バスツアー)


(1)養老駅と養老公園をつなぐ「グリーンスローモビリティ」の導入

これまで養老駅から養老公園までの交通手段は徒歩もしくは土日限定のシャトルバスで、子ども連れや高齢のお客さんには駅からのアクセスがハードルとなっていました。そこで、環境に優しい「グリーンスローモビリティ」の導入に向けて2022年1月に実証実験を実施。

2024年4月末からは実際に、電気で稼働する7人乗りカートの導入が決まっています!

時速20kmと、グリーンスローモビリティの特徴であるゆったりとした走行速度を活かし、「観光ガイドバス」として養老駅から養老公園内の「~橋」までの道中をじっくりと見てもらいながら、車内では町や公園の紹介動画を放映する予定です。

環境にやさしい、新たな養老町のモビリティとして、養老町内の回遊性向上を目指します。

海外からのお客さまがとても増えました。それから若い女性や高校生が、いわゆる“映える”写真を撮りに養老天命反転地や養老ランドにいらっしゃることもあります。養老町の魅力をたくさんの人に知ってほしいですね!(養老駅インフォメーション・関さん)

(2)体験型プログラム「宝探しイベント」の実施

回遊性向上と、滞在時間を延ばすことを目的とした体験型プログラムとして、2023年3月に3日間と2023年11月〜2024年2月末までの4ヶ月間の2回にわたり宝探しイベントが開催されました。

1回目は養老公園内で完結する形式、2回目は町全体をフィールドとし、実施期間や謎解き内容など条件を変更して実施。

▶️1回目のプレスリリースはこちら

▶️2回目のプレスリリースはこちら

アンケートによると、1回目は3日間で約900名と多くの方が参加したことに加え、観光消費も伸びたという結果が得られました。

第2回目は冬季のイベント開催になりましたが、長期にわたり、多くの方が参加してくれたことに加え、イベントを目的に、神奈川県や静岡県など、わざわざ遠方から訪れた人も。宝探しイベントについては、2回の実験の結果を踏まえ、検討を続けていきます。

YOROラボを通して自分たちでは思い付かないさまざまな公園の利用の仕方を提案していただきとても刺激になりました。メディアにもたくさん取り上げていただき、養老公園の名前がより広く知られるきっかけになったと思います!(養老公園事務所・荒木さん)

(3)RECAMP養老と連携した「星空鑑賞会

REACMP養老の眺望を活かした施策として、2023年3月に開催した「星空鑑賞会」では、キャンプ場の宿泊者限定のイベントとして、星空ソムリエの方をガイドとしてお招きし、実証を行いました。

実証イベントのアンケートでは高い満足度が得られましたが、やはり天候リスクがネックに。そのため、単発のイベントではなく、「星空が見えるキャンプ場」としてPRすべく、キャンプ場内の一つのアクティビティとして提供することを検討しています。

日常的なサービスとして実施することで、1回のために大掛かりな準備をすることなく、悪天候の際のリスクを回避することができます。この春には星空鑑賞会プランの提供をスタートするために準備中で、実働まであと一歩です!

キャンプ場目線での養老町の魅力はやっぱり名古屋圏からのアクセスの良さと、ロケーションです。YOROラボをきっかけに、挑戦してみたかったアクティビティプランの提供にチャレンジできたことがありがたかったです!(RECAMP養老・石川さん)

(4)ヘルスツーリズムの推進(テントサウナ・バスツアー)

過去、養老公園内にあったロープウェーの停留所だった場所を「さんぷく展望台」として改修。その場の眺望を活かしたアクティビティを模索していた中で、テントサウナと出会い、実証イベントや関係者向けの体験会を実施しました。

展望台というだけあって眺望は申し分なし。夜景もとても美しく、テントサウナの会場としては最高のロケーションです。

また、屋根が設置されていることから全天候型で雨天のリスクが少ない点もこの場所の魅力。公園内の宿泊施設などと連携して、2024年春の運用開始を目指して準備を進めています。養老公園の新たな魅力創出により、滞在の満足度の向上が期待できます。

またヘルスツーリズム推進策の一つとして、テントサウナのほかにも、名鉄観光バスと連携し、養老公園をメインとしたハイキングツアーも造成。2023年11月に第1回のツアーを実施し、即日完売。2024年3月末も実施予定で、すでに満席となっています!

さんぷく展望台の眺望を活かして何かできないか、と模索していたところ、YOROラボを通して、テントサウナという新たな挑戦に取り組むことができました。本格的な導入に向けて最終調整をがんばりたいと思います!(養老公園ロープウェー・久保寺さん)

※「観光消費拡大の実証実験プロジェクト「YOROラボ」を振り返って」は養老町特産ブランドの開発事業やご当地グルメ開発を紹介する〈後編〉に続きます!

(YOROラボのロゴは、さかだちブックスを運営する株式会社リトルクリエイティブセンターが担当させていただきました。)

2024年03月26日作成
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