【名古屋市】「天白区版認知症ケアパス」ができました!

2025年4月、名古屋市天白区から「天白区版認知症ケアパス」が発行されました!

「認知症ケアパス」とは、認知症の症状や、いつ・どこで・どのような医療や介護のサービスが受けられるのかをまとめたもので、全国のさまざまな自治体で作成されています。

認知症は誰にでも起こりうる病気ですが、「認知症になると何もできなくなってしまう」「介護がすぐに必要になる」といったイメージがあり、いざ自分や家族のこととなった時に戸惑いが大きくなってしまうことも少なくありません。

一般的な認知症ケアパスは、症状やサービスが細かに掲載されたものが多いのですが、今回作成された「天白区版認知症ケアパス」は、“まずは認知症のネガティブなイメージを払拭し、認知症になっても前向きに暮らしていける!というメッセージを伝える”冊子となっています。

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表紙の色はパキッとしたエメラルドグリーンで、目を引きます!

「これまでのわたしと、なにかちがう? これって認知症?と感じているあなたへ」というタイトルの下に、鏡に映った自分の頭の上に雲のようなキャラクターが乗った人のイラストが描かれていて、まるで絵本のような始まりになっています。

表紙をめくったカラフルなページには、表紙のキャラクターが手の上に乗っています。実はこのキャラクター、認知症にになって“自分の中に新たな一面が加わった”ことを表現したものなんです!

文章では「認知症になったとしてもあなたのすべてが“認知症”にかき消されてしまうわけではありません。あなたの中に新たな一面が加わるのです」と力強く述べられていて、認知症に対して不安になっている人を勇気づけてくれます。

次のページでは、認知症になっても自分らしく生きていくために、やるべきことが紹介されています。お医者さんに診てもらう、相談する、仲間と出会う…。こうした情報を知っておくだけでも、自分ごとになった時に安心できますね!

また、ひとあし先に認知症になった“先輩”の声も掲載。「認知症になってからの人生を新たに出発できた」「ひとりでなんでもできることが『自立』ではない」「悩むよりも誰かに相談して助けてもらった方がいい」など…、実際に経験した先輩の言葉は説得力を感じます。

さらにページをめくると、毎日の暮らしが豊かになるひと工夫が紹介されています。「できること」「できないこと」「やりたいこと」を伝える、スマホをフル活用する、なくしやすいものは体につなげる…などなど、すぐに実践できるアドバイスが満載です!

そして、改めて「認知症になっても笑って生活できる!前向きに生活できる!」というポジティブなメッセージで締めくくられています。

最後の裏表紙には、「すこし肩の力を抜いて、新たな一面とともに、スタート!」という言葉と、あのキャラクターと一緒に歩き出す人が描かれていて、なんだかほっと温かい気持ちになります。

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認知症になってもポジティブに、自分らしく暮らしていける心の持ち方や方法を教えてくれる「天白区版認知症ケアパス」。認知症に不安を抱いている方や、そのご家族はもちろん、「私には関係ないかな?」と思っている方にも、認知症を正しく知るために読んでいただきたい内容です!

「天白区版認知症ケアパス」は名古屋市にある天白区東部いきいき支援センター天白区西部いきいき支援センターをはじめ、天白区の医療機関や公的施設などで配布されています。また、WEBサイトからもダウンロードできるので、ぜひ活用してくださいね!

(「天白区版認知症ケアパス」のデザイン・編集は、さかだちブックスを運営する株式会社リトルクリエイティブセンターが担当させていただきました。)


天白区版認知症ケアパス

発行:2025年4月

発行元:名古屋市天白区地域包括ケア推進会議認知症専門部会

WEBサイト:https://www.tenpaku-shakyo.com/support/aid/

2025年04月18日作成
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