杉山製作所/関の工場参観日おすすめモデルコース④

いよいよ申し込み開始(7月23日)目前の「関の工場参観日」。

今年で5回目を迎える関の工場参観日は、関のものづくりの現場を肌で感じることで、製造業への興味関心を深めてもらおうと関市が毎年夏に行なっているイベントです。

今年の参加事業所は41企業。

刃物の工場をはじめ、関牛乳さんや濃飛西濃運輸さんなど、私たちの生活に馴染み深い企業や工場の舞台裏を特別に見学・体験することができます!

開催期間中、参加者は41ある参加企業のなかから気になる企業や工場を選び、各々オリジナルのコースで工場を巡ります。

41箇所もあると、どこから回ろうかが迷いどころ。土地勘がないとコースを決めるのにも一苦労です。

そこで関の工場参観日とかかみがはら暮らし委員会が申し込み開始に先立ち、2種類のおすすめのモデルコースをご提案していきます!

お申し込みの際にぜひご参考にしてください。

前回までにご紹介した記事はこちら↓

濃飛西濃運輸/関の工場参観日おすすめモデルコース紹介①
関SA〜キッチングラート/関の工場参観日おすすめモデルコース紹介②
関牛乳〜フェザーミュージアム/関の工場参観日おすすめモデルコース紹介③


今回ご紹介するのは、洗練された鉄加工の技術を活かしてデザイン性の高い鉄家具を制作されている「杉山製作所」さん、学習用彫刻刀のシェア日本一の「義春刃物」さん。香り高い自家焙煎コーヒーが楽しめる「カフェドギャラリーアダチ」さん。印刷のデザインからプリントまで全てを手がける「協同印刷」さんを巡るおすすめコースです。

【杉山製作所】

鉄の“可能性”を求めて

まず最初に訪れたのは、関市旭ヶ丘で鉄家具を作っている「杉山製作所」さん。

創業55年の鉄の加工所で、もともとは自動車や鉄道の部品を製作していました。

その熟練した技術を活かし2000年からは鉄家具のデザインから加工、販売まで一貫して手がけられています。

大きな工場にわくわく。早く中が見たい! というはやる気持ちを抑えて、まずは会社の全体像を映像で勉強。

この部屋にも自社で製作された鉄家具が実際に使われていて、生活の中に溶け込む様子がイメージできました。

機能はもちろんのこと、鉄の素材の良さを活かしたデザインで、見た目は華奢でも丈夫な家具づくりを大切にされています。

鉄というと強固で力強いイメージですが、優雅な曲線が美しい家具が多く、早速印象ががらりと変わりました。

 

長年の部品加工で培った技術を活かして。

工場に一歩足を踏み入れると、むわんとした熱気が漂います。

鉄の加工には高温での溶接作業が欠かせません。

強い光を伴うため、直視すると目をヤケドしてしまうことさえあります。

そのため、職人さんは上の写真に写っているように手元を見ずに溶接作業を行います。

均一な溶接は他では真似できない、長年の経験が物を言う職人技です。

より危険な作業を行う時は、こんな仮面を使うことも!

四角い窓の部分は見えているのかと思いきや、顔にかざしてみると目の前は真っ暗!!

実は火花の部分しか見えず、職人さんはわずかな光の点だけを頼りに作業をするというからびっくりです。

 

どの職人さんも簡単そうに作業されていますが、そう簡単に真似できる技術ではありません。

こちらは鉄の塗装を剥がしている様子。「鉄に“表情”をつける」と表現します。

わざと塗装を剥がしたり、ゆがませたりすることで、鉄特有の風合いが出てきて、インテリアとしての存在感が増します。

 

力仕事や危険な作業は男性が中心を担っていますが、杉山製作所さんには女性が活躍する場もたくさんあります。

例えば「バリ取り検査」。鉄柱を切断した際の切り口や鉄の表面に出る「バリ」と呼ばれる小さな突起をヤスリでやする作業です。

表面を滑らかにすることで塗装がのりやすくなり、手触りもよくなります。

美しい家具を作り上げるには、女性の細やかな視点や気遣いがとても重要になってくるのです。

 

技術と想いを次の世代へ

現在、杉山製作所さんはちょうど世代交代の時期。

年配の方から30〜40代の若い世代へとバトンが渡され始めており、これから10年はこの世代の活躍が見込め、新商品の開発など新しいことに精力的に取り組まれています。

一方でその次の20代の世代の働き手が不足しているのが現状です。

工場見学をきっかけに小・中学生が「この仕事おもしろそう! かっこいい!」と感じてもらい、将来ものづくりの現場の担い手になって欲しいという願いを込めての工場参観でもあります。

 

3コースのワークショップで鉄加工を体験! ※要予約

工場参観日当日は、実際に鉄の加工を体験できるワークショップにも参加することができます!

 

①鉄のS字フックを作ろう

まっすぐな鉄の板を自分の手で曲げてS字フックを作る体験です。

杉田さんもチャレンジ!

全体重をかけ、渾身の力で鉄をグニャリと曲げるのは快感。

ゆがみなく曲げられるでしょうか?  ぜひ挑戦してみてください!

 

②鉄のキーホルダーを作ろう(各日定員10名)

昨年人気だったという鉄のキーホルダー作りでは、いろいろな鉄の材料にイニシャルなどの刻印を打って自分だけのオリジナルキーホルダーが作れます。

力はいらないのでお子さまでも参加できます。

 

③鉄のアクセサリースタンドを作ろう(各日定員5名)

鉄をつないで作るアクセサリースタンドづくりは女性におすすめ。

枝をつける位置を選んでオリジナルのスタンドを作ることができます。

 

鉄の新たな一面を覗くことができる杉山製作所さんの工場参観。

ワークショップと合わせてぜひご参加ください!

さて、続いては誰もが小学生の頃使ったことがあるあの道具の製作の現場へお邪魔します。

 


杉山製作所

工場参観:8月22〜25日

ワークショップ:事前予約、参加無料

①鉄のS字フックを作ろう②鉄のキーホルダーを作ろう③鉄のアクセサリースタンドを作ろう

住所:関市旭ヶ丘3-13
HP:http://www.kebin.jp/index.html

限定直行バス
22日 9:30~16:00 30分おきに発車(12:00、12:30は除く)
発着:インフォメーション会場駐車場
乗車無料:事前予約不要 定員:9人/当日先着順

 


関の工場参観日2018

開催日:8月22〜25日
※お申し込みは7月23日からを予定しています。

HP:http://kojosankanbi.jp/

Facebook:https://www.facebook.com/kojo.sankanbi.seki

2018年07月21日作成
関連記事