【本巣市】大栄ストア
本巣市根尾で地域住民の毎日の暮らしを支えるスーパー「大栄ストア」さん。
樽見鉄道の樽見駅から歩いて数分。店頭には生鮮食品や手作りのお惣菜、日用品などが並んでいて、どこか懐かしい雰囲気があるまさにローカルなスーパーです。実はこちらのお店には、遠方からわざわざ買いに訪れるお客さんもいるほど人気のグルメがあるんです!
それは…「幻のサバ寿司」!
福井から京都へとサバを運んだことで知られる“鯖街道”とは別に、越前から這星峠(蝿帽子峠)を越えて本巣市根尾へと塩サバを運んだ鯖街道があったといわれ、この根尾地域では、昔から各家庭で専用の道具を使ってサバ寿司が作られてきたのだそう。
これがサバ寿司を作る専用の木箱です!今ではサバ寿司を作る家庭がほとんどなくなってしまったそうで、こちらではもう使わなくなった木箱も譲り受けているため、中には使っていた方の名前が書き込まれたものも。
ご主人と一緒にお店を切り盛りしている跡路美千子さんは、今でも母や義母から受け継いだ味に自分なりの工夫を加えたサバ寿司を作り続け、販売しています。そこで、特別にサバ寿司を作る様子を見せていただきました!
まずは木箱にラップを敷きます。
塩サバは事前にさばいて、骨を取り、半日ほど二杯酢に浸けておいたものを使います。
厚みがあって、大ぶりの見事なサバ!身の真ん中の厚みのある部分を削いで、骨が残っていないか、丁寧に確認します。
木箱1段に左右の半身を2枚、合計1匹分のサバを並べます。尻尾の部分に、さきほど削いだ身を詰めて、全体にサバを敷き詰めるのがコツです。
酢飯に使っているお米は、農家でもあるご主人が自家栽培した根尾産のコシヒカリ!お米の旨みが凝縮されていて、とにかく美味しいんです!サバの上に隙間なく酢飯を盛ります。このお米の量も、押し寿司にしたときに固すぎず、柔らかすぎない食感になるよう、長年の勘で調整しています。
サバ寿司が入った木箱を重ねて蓋を乗せ、左右にある枠に木を差し込んで押し寿司にします。味が馴染んだら完成です。
こうして出来上がったのが、跡路さんが地域の伝統料理を守り、受け継いでいこうと大切に作り続けている「幻のサバ寿司」なんです。
自家栽培した根尾米の酢飯と、二杯酢に浸けたほどよい塩気と酸味と甘みがある塩サバがよく馴染んでいて、一度味わうと、もう忘れられないほどの美味しさ!毎年、必ず予約をするリピーターが多いというのも頷けます。
大栄ストアさんの「幻のサバ寿司」は、毎年10月〜5月頃に販売されますので、ぜひ味わってみてくださいね!
※「大栄ストア」さんは、本巣市の「広報もとす」のさかだちブックスの連載コラムでも、2021年7月号でご紹介しています
大栄ストア
住所:本巣市根尾板所643-4-2
営業時間:8:00~18:00 ※日曜・祝日に休みの場合あり
TEL.:0581-38-2030
※サバ寿司は10月〜5月頃のみ販売されています(要予約)
さかだちブックスをフォローする