レコメンドvol.5当日!〜後編〜

レコメンドvol.5当日!〜前編〜につづき…。

 

先日2016年6月11日、5回目となるさかだちレコメンドのゲストとして千松信也さんをお招きしてトークショーを開催しました。

『ぼくは猟師になった』や『けもの道の歩き方』の著者で、現役の猟師さんです。

 

当日の18時30分、時間となったということでいよいよ会の幕開け!

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当日は100名を超えるお客さん!

会場となったメディアコスモス・かんがえるスタジオがいっぱいになるくらい大勢の方にお越し頂けました。

本当にありがとうございます!

 

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まずはさかだちブックスの自己紹介。

“岐阜で出版社をしている「さかだちブックス」です!

これまでに、岐阜の名産を紹介する本『ぎふのモノ』や、

岐阜市川原町まちづくり会の方々と一緒に制作した本『ぎふ川原町』などを出版していることや、

街であったことを記事にしてホームページで紹介していることなど様々な活動をしています。”

 

そして、今回のイベントに協賛をしてくださった「やながせ倉庫」さん、「ひるがのラシェーズ」さんのご紹介。

各イスにはそれぞれのフライヤーが入ったクリアファイルを置いていたので、開演時間までにもご覧いただけました。

 

 

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そして、少し前置きが長くなってしまいましたが、MCの川上大介さんとバトンタッチ。

さかだちレコメンドスタートです!

 

さかだちレコメンドとは、「世の中を楽しんでいるゲストをお招きし、

展示会やライブ、トークショーなどを開催することで、まちをもっと面白くしたい」

というコンセプトを持って行っているイベントで、MCの川上さんが毎回色々な視点でゲストさんをお招きしています。

 

これまでにも、イラストレーターで、クライマーでライターの『成瀬洋平』さん、

シンガーソングライターで世界一周をされていた『谷澤智文』さん、

実家の農業を継いでもっと農業を身近に感じてもらえるようブランド化やイベントに力を入れている『みたて農園』さん、

名古屋を拠点に活躍されているシンガーソングライターの『ミズノミカ』さん、

といったジャンルも違えば意識も違う方々から、

ご自分の活動やそれを通してみる人生観について伺ってきました。

 

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そして、千松さんの自己紹介。

もともと小さい頃から「無人島に行きたい」「将来動物と一緒に過ごしたい」と思われていて、

中でも“狩猟”には憧れを持ってみえたそう。

でも、一般的である「鉄砲や猟犬をつかった猟」は何となく嫌だな、と思っていたところ、

大学生のとき「わな猟」の大先輩にお会いする機会があり、それをきっかけに始められました。

 

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運送会社でも働かれており、生活するためのお金はこちらで得てみえます。

猟をした動物をどこかに卸してお金を得ることは、前は少ししていたけど、

現在はしてみえないようで、猟は“生活の一部”としてされているんだそう。

 

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こちらは動物の足跡。泥浴びをした動物が木に身体をこすりつけた縄張りや、足跡といった

森の中の痕跡をたどり、仕掛けを設置するんだとか。

動物の糞があると、中にある木の実や種から行動パターンが推測できるから、

見つけては分解して中をみているんだそうです。

 

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実際につかっている仕掛けも見せていただきました。

投げ縄みたいな「くくり罠」というもの。

先に輪っかがあり、ここに足が入ったらバネの仕掛けでヒモが短くなることで、動物の足を捕まえる事ができるんだそう。

法律で12cm以下にすると5〜6年前に決まったそうなのですが、「罠でクマはとっちゃいけない」「人間がかからないように」

という考えからそのように取り決められたそうです。

 

 

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少しでも仕掛けに衝撃が加わると輪っかが短くなるような仕組み。

これがけもの道に、動物に見つからないように設置されます。

せっかくなので、実際に罠が動く様子を見せていただくことに!

 

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気になる方は前へ、ということで、

皆さん興味津々。

カメラや携帯電話片手に見守ります。

 

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踏み込むと、圧縮されたバネが作動して…。

 

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捕まった!

分かりやすく、でも、ピンポイントで捉える必要があるこのくくり罠は、

設置する場所を決めるのが特に大変。

 

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「けもの道」に罠を仕掛けることで、動物の猟をしているのですが、

山には「けもの道」が沢山あり、鹿だけのけもの道もあれば、狸も猪も兎もみんな通るけもの道もあります。

なので、その道が一体何のけもの道なのかを見極める必要あります。

 

 

また、“ワナ”というと、トラバザミというギザギザの金属が、ガシャン!となるものをイメージするのですが、

足にダメージがあるとそこから菌が入ってしまって食用にするのに不適切だったり、

大型獣の場合は、痛くてひきちぎって逃げてしまったりするそう。

(※現在はトラバサミは使ってはいけないんだとか)

 

 

くくり罠をつかうとき、小さな輪に足を通させないといけないので、

歩幅を誘導する木などの障害物をおきます。

そうすると、木をまたごうとしてどちらかの前足が入るという猟のテクニック。

踏み込む歩幅を想像して、微調整をしながら仕掛ける。

なんだか“猟”というワイルドな印象からは違う、頭を使う緻密な作業の繰り返しみたいです。

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こちらはフライヤーでのメイン写真ともなった、シカを解体している時の写真です。

現在は解体小屋をつくり、その中で作業をされるんだそう。

 

 

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かんがえるスタジオでお話をきいていると、だんだん外が暗くなり、

開始した時間とはまた違った景色の中でのトークです。

 

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京都大学の文学部に在学中、まだ軽トラを持っていなくて、仕留めた動物をバイクで背負って市内を運ばれていたらしいです。想像してみると、すごい光景です。

 

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千松さんのお話を聞くまで、何の疑いもなく“仕事をすることは、お金を得ること”と思ってましたが、

お金というのは社会の一つの“機能”であって、生きるためには絶対的にその“機能”は必要でないことを知ることができました。

確かにお金を食べる事は出来ないですし。

 

仕事や生き方を見つめ直す、良い機会になりました。

 

少し予定よりも延長してしまいましたが、

トークショーは大盛況で幕を閉じました。

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終わった後、観客の方が千松さんのもとへ。

「レコメンドvol.5当日!〜前編〜」でもご紹介した「胆のう」を、

観客の方にも実際に体験させてくださっています。

 

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後ろでは、千松さんの書籍『ぼくは猟師になった』や『けもの道の歩き方』を販売する

さかだちブックスポップアップショップも大人気!

 

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本をご購入頂いた方は、何と千松さんにサインしていただいていました。

千松さん、快くお受け下さりありがとうございます!

 

 

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最後はみんなで記念撮影。

千松信也さん、ありがとうございました!!

 

また次回のさかだちレコメンドも乞うご期待ください!

 

 

さかだちレコメンドvol.5 千松信也さんトークショー

日時:2016年6月11日 18時30分〜20時

会場:メディアコスモス かんがえるスタジオ

2016年06月23日作成
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