【養老町】観光消費拡大の実証実験プロジェクト「YOROラボ」を振り返って〈後編〉

岐阜県養老町は2022年9月に養老公園を拠点として観光消費拡大に向けた実証実験に取り組む「YOROラボ」プロジェクトを発足しました。

「YOROラボ」とは?

養老町では、県内屈指の観光地である養老天命反転地や養老の滝などを敷地内に有する「養老公園」を拠点として、観光の活性化に取り組んできました。
2021年度には、アンケートなどの各種調査を実施。さらに観光誘客を加速させ、来客者数を増やすだけでなく、町内の回遊性を高め、滞在時間を伸ばすためのプロジェクトとして発足したのが「YOROラボ」です。

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発足以来、ご当地グルメの開発や、養老公園でのイベント開催など、さまざまな“実験”を仕掛けてきたYOROラボ。これまでの1年半の取り組みを養老町産業観光課渡邊係長と、事業の企画運営を担うOKB大垣共立銀行の山内裕治さんに振り返っていただいた後編をお届けします!

▶️〈前編〉はこちら

〈後編〉では養老町特産ブランドの開発事業を中心にご紹介します。

(5)新ご当地グルメ「養老飯」の開発

(6)養老町特産ブランド開発


(5)新ご当地グルメ「養老飯」の開発

養老町の飲食店4店舗が開発アドバイザーとともに生み出した、養老町の新たなご当地グルメ「養老飯(ヨーローハン)」。養老町の名物である焼肉をご飯の上に乗せた、スタミナ満点のオリジナルメニューです!

「それぞれのお店の個性を大切にしたい」という方針で、共通のベースレシピがありつつも、それぞれのお店が工夫を凝らし、現在は6店舗の飲食店で、それぞれの個性溢れる養老飯を味わうことができます。

最近では養老飯目当てで各店舗に立ち寄るお客さんも増えてきているとのこと!

ゆくゆくはさらに提供店舗を増やして、ご当地グルメとして地元にさらに定着させていくことが目標です。ぜひ養老町に足を運んで、お店ごとのアレンジが効いた養老飯を食べ比べてみてくださいね。

▶️提供店舗の詳細はこちら

開発にも提供にも手間がかかるので、実は最初は乗り気ではなかったけど、今は参加してみて本当によかったと思っています!今まで繋がりのなかった飲食店同士の繋がりができ、お互いの養老飯を食べにいくこともありますよ。(自由軒・田中さん)

(6)養老町特産ブランド開発

養老町では地域の歴史や文化、自然が育んだ、養老町らしい名産品を「養老町特産ブランド」として認証することによって、養老町の魅力を町内外にPRしています。

新たな特産ブランド認証を目的としたワークショップをを2021年10月からスタート。開発された商品の中の一部は、実際に商品化され、養老公園をはじめ、町内で販売されています!

そのうちの一つがパティスリー暦さんの「ひょうたんぶっせ」。養老町の特産、ひょうたんをモチーフにしたブッセ生地のレーズンバターサンドです。ひょうたんぶっせはYOROラボが発足するより前の2021年10月から半年にわたって行われた「養老町特産ブランド 新商品共創ワークショップ」で一般参加者や講師陣とともに開発されたもの。

ひょうたんぶっせの他にも、「カッパのベーコン」や「ひょうたんベーグル」が誕生しました。

▶️2021年ワークショップのレポート記事はこちら

ワークショップで開発された「養老サイダープリン」と「YOROだんご」

さらに、ワークショップは2022年9月からの半年間も実施され、椙山女学園大学と岐阜市立女子短期大学の学生さんたちが地元の和菓子屋「松野屋」さん、そしてひょうたんぶっせと同じく「パティスリー暦」さんとともに鮮やかなスイーツを考案しました!

▶️2022年ワークショップのレポート記事はこちら

大学生の若い感性のおかげで、新しい養老町の魅力を再発見することができました。YOROラボを通して改めて地元の方に愛される商品を作らないといけないと感じました。自分たちだけでは思い浮かばないアイディアをたくさんいただいて、とても楽しかったです!(パティスリー暦・川瀬さん)

最後にYOROラボを担当する養老町役場の渡邊さんに、今後の展開についてもお話を伺いました。

「YOROラボの取り組みを通して、養老町の新しい魅力となるコンテンツを“つくる”というステップは達成したと考えています」と渡邉さん。「今後はつくったコンテンツを広く発信する段階に入り、これまでの養老町が苦手としてきたPRにより注力していきたいですね。具体的にはWEBサイトをつくったり、インフルエンサーの力を借りて、たくさんの人に養老町の魅力を知っていただき、実際に現地に足を運んでいただくことが目標です」。

YOROラボとしての活動は2023年度で一旦区切りとなるということですが、この春からはYOROラボの実験の成果が実を結び、新しいコンテンツが同時多発的に実働して行く予定です。ぜひみなさんも現地を訪れ、新たな養老町の魅力に触れてみてくださいね!

2024年03月27日作成
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