【多治見さんぽ】山の花/井ざわ/ひらく本屋
冬のある日、ふらりと多治見へとおでかけしたさかだち編集部。
目指したのは以前から気になっていた、とあるビルです。
ここがその「新町ビル」。まさに“渋ビル”といった佇まいにそそられます。すぐ南には、なんともレトロな「新町銀座商店街」も。
ちょっと柳ケ瀬商店街の路地を彷彿とさせますね。
さて、お目当ての新町ビルは、築50年以上の空きビルを「陶磁器産業と地域の未来に向け、人とモノが交わる場をつくる」をコンセプトに立ち上げた「新町プロジェクト」によってリノベーションされ、2019年10月にオープンしたビル。
4階建てのビルの1階はイベントスペース。階段を上って2階が、新町プロジェクトの主宰者である花山和也さんが営む「山の花」です。
多治見をはじめとする東濃は、やきものの産地。このお店では、「やきものを介して、人と物、器と暮らし、作家と使い手など、有機的につながる光景」がここに生まれるようにとの花山さんの想いから、選び抜かれた東濃の陶磁器などを常設販売しています。
中でも目を奪われたのは、安藤美樹さんのうつわ。そこにあるだけで、いつもの空間が非日常に変わってしまいそう。
いろとりどりの料理を少しずつ載せたら、素敵だろうなぁ…!
こんなユニークな徳利とおちょこも見つけました!
シュールなドクロさんが「今日は二合までだぜ」って忠告してくれるので、飲み過ぎずにすみますね(笑)。
さらにもう一つ、気になったのがこちら。
陶器でできた印です。文字や模様ははっきり見えますが、自然なかすれもあって、独特の味わいが。
持つと少しひんやりとして、手に馴染むのも素敵。好きな文字でも作ってもらえるそうなので、いつかオーダーしてみたいな…。
3階はフォトスタジオになっています。
そして、4階は新町プロジェクトのもう一人の主宰者である水野雅文さんのセレクトショップ。うつわだけでなく、オブジェやアクセサリー、衣服から照明まで、独自のセンスで選び取ったものが美しく、いきいきと並んでいます。
まさに、やきものの可能性の広がりを感じて、その奥深さ、魅力に引き込まれてしまう素敵な場所でした。連れて帰りたいものたちの、なんと多かったことか…。
多治見を訪れるときは、必ず立ち寄りたい場所がまた増えました。
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お昼は、「多治見でお蕎麦といえばここ」と評判の「そば処 井ざわ」さんへ。
「ミニ天丼とそば」のセット。石臼挽きの手打ち蕎麦は細めで喉ごしもよく、天丼のかき揚げがサクサクで、少し甘めのタレがまたご飯とも相性がいいんです。
こちらは「あなご天丼とそば」。温かいおそばに、ほっと一息。そして、写真からはみ出てしまったほど大きな穴子の天ぷらが、また格別!
こちらのお店は日本酒も揃っているので、夜にそばがきなどの一品料理と一緒にちょっと一杯、っていうのもいいですね。
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その後は、まちの中を流れる土岐川を渡って「ながせ商店街」へ。
こちらも時計店だったビルをリノベーションしてオープン。1、2階に「ひらく本屋 東文堂本店」さんが入っています。
2階の奥にはゆったりと本が読めるソファがあって、本好きならずとも、ふらりと立ち寄りたくなる空間。本好きならなおさら、何時間でもいられそうです。
1階には「本屋のとなり 喫茶わに」さんがあり、季節のスープやケーキなどが楽しめます。
時間を忘れてのんびりと、多治見さんぽを満喫した編集部でした。
みなさんもぜひ、多治見へでかけてみてくださいね。
山の花
住所:多治見市新町 1-2-8 新町ビル 2F
営業時間:12:00 – 20:00
定休日:月曜
そば処 井ざわ
住所:多治見市本町5-22
営業時間:11:30〜LO15:00(日・祝は11:00〜)、17:00〜LO20:30
※蕎麦がなくなり次第終了
定休日:火曜(祝日の場合は振替)
ひらく本屋 東文堂本店
住所:多治見市本町3-25
営業時間:10:00-21:00
定休日:水曜
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