【岐阜市】第12回 岐阜まち歌舞伎 顔寄せ手打ち式

2025年2月12日に、「岐阜まち歌舞伎顔寄せ手打ち式」が行われました!

「岐阜まち歌舞伎」とは、岐阜町の商店や寺院の後継ぎ世代が設立した「岐阜町若旦那会」が中心となって上演する地歌舞伎。

かつて、伊奈波神社の境内には芝居小屋があり、地域に歌舞伎の文化が根付いていました。また、岐阜祭前夜には、町衆によるにわか芝居(いわゆる素人による即興芝居)が上演されて盛り上がったといわれています。そんな歴史的背景から、岐阜町若旦那会では「岐阜祭の宵宮に歌舞伎を奉納し、大祭を盛り上げたい」と、2012年から「岐阜まち歌舞伎」を主催してきました。

2024年の上演の様子

昨年は岐阜市長の柴橋正直さんが出演したことでも話題になった「岐阜まち歌舞伎」。毎年演者や演目が変わり、普段からよく知る人が出演するとあって、地域の方がとても楽しみにしているんです。

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今年で12回目となる「岐阜まち歌舞伎」。2月12日の夜、開催に先駆けて旧麩兵邸で「顔寄せ手打ち式」が執り行われました。

「顔寄せ手打ち式」とは、大歌舞伎でも舞台を始めるにあたって行われる儀式で、昨年の役者から今年の役者へお役目を渡す「年番渡し」や、今年の演目の発表が行われます。

今年の演者が正面に、昨年の演者が向かって左側に並び、それぞれ着物や袴で身を整え、式が始まりました!

まずは、昨年と今年の演者が一人ずつ役名を述べて自己紹介。今年、座頭を務めるのは、亀甲屋本舗の寺澤隆浩さん。そのほか、ホテルパークの山岡明徳さん、埜(の)となれ山との安田尚央さん、ヱビスの古田浩紹さんが出演します。

自己紹介が終わったら役者が盃を交わし合い、任を引き継ぎます。まずは、昨年の演者がぐいっと一口。

そして、今年の演者の盃にも酒が注がれ、一斉に口をつけます。最後に一同揃ってお辞儀をし、無事に役が引き継がれました!

続いて、歌舞伎の指導振付を担当する二世 尾上 幸松(鳳川伎連 喜久次)さんから今年の演目が発表されます。

今年の演目は、能の題材を脚色した「小鍛冶(こかじ)。ある刀匠が天皇から鍛治を打つよう命じられますが、鍛治を打つにはもう一人、自分と同等の腕を持つ者が必要です。そんな力量を持つ人が周りにおらず、困り果てた刀匠が神に祈願すると、謎の少年が現れる…というお話です。

見どころは二人で槌(つち)を打ち合うシーン。どこかメルヘンで舞踊のような演出は、歌舞伎を初めて見る人も説明不要で楽しめるはず!もちろん、役名をはじめ今年も地元ネタが満載となるそう!

最後は一同で手打ちをして、今年の顔寄せ手打ち式は終了!…ですが、せっかくの機会なのでと演者から一言ずつ意気込みや感想が述べられました。

昨年主役を務めた大平米穀店の大平雅章さんは「初めての主演で緊張しましたが、とてもやりがいがありました。今年の演者の皆さんにも、頑張ってもらいたい」とエールを送りました。また、昨年初出演された柴橋市長は「とても素晴らしい経験になりました。地域の方々にとても喜んでもらえるのが励みになります」と一言。

今年主演となる亀甲屋本舗の寺澤隆浩さんは「今年はまた新たな演者と演目となるので、進化した歌舞伎を楽しみにしてください。岐阜町の盛り上がりの一助になりたいです!」と決意を表明。

ホテルパークの山岡明徳さん、埜となれ山となれの安田尚央さんはゲストとして初出演します!二人とも岐阜町への移住者ということで、貴重な機会を生かして頑張りたいと語りました。久しぶりの出演となるヱビスの古田浩紹さんも「年長者として初出演の二人を支えながら地元の人が喜ぶ舞台にしたい」と意気込みました。

演者のみなさんはここから本番までの2ヶ月間、稽古をみっちり重ねます。どのような舞台になるのか、本番が楽しみですね!

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今年の岐阜まち歌舞伎は4月2日(水)に伊奈波神社参集殿にて上演。予約は不要ですが、毎年大盛況なので早めに並ぶのがおすすめです。ぜひみなさんも足を運んで、岐阜まち歌舞伎で春の訪れを感じましょう!


第12回 岐阜まち歌舞伎

開催日:2024年4月2日(水)

時間:18:00(開場)18:30(開演)

会場:伊奈波神社参集殿 稲葉座

入場:無料(予約不要)
 ※当日会場には駐車場はありませんので、周辺の有料駐車場を利用するか、公共交通機関を利用してください

2025年02月24日作成
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