ぶっちゃけ、岐阜ってどうですか?【第2回】
さかだちブックスを運営する株式会社リトルクリエイティブセンターは現在社員7名の岐阜に拠点を置くデザイン会社。その中で、エディターの杉田さんとデザイナーの荒巻さんはリトルへの就職を機に岐阜市にやってきた県外出身者です。2人とも岐阜が気に入ってくれているみたいだけれど、都会から片田舎に引っ越してきた正直な感想は気になるところ。杉田さん、荒巻さん、岐阜での暮らしのホンネ、聞かせてください!!
第1回 はじめましての、岐阜(2018.7.28更新)
第2回 「ちょうどよさ」の正体(2018.7.31更新)
第3回 一地方としての岐阜と東京(2018.8.3更新)
第2回 「ちょうどよさ」の正体
荒巻 ちょうどよさかぁ。確かに今までの生活を変えずにすっと入れた気がします。例えば、バスの本数とかもちゃんとあるし、買い物にも困らないし。横浜のバスなんて、朝とか混みすぎていて時刻表には時間じゃなくて「随時」って書いてあるんですよ(笑)。
杉田 えー! それ、東京でも見たことないです。
荒巻 できる限りのペースで発車する感じで、すごい混んでいる。でも、岐阜市内は混みすぎていて乗れないとかないですよね。それでいて、本数もちゃんと確保されている。そういうのとかちょうどいい。
杉田 何をもってちょうどいいとするのかは人それぞれだと思うんですけど、私たちの場合まず基準が都会にあるんですよね。だからあの混雑した感じとか、時間のスピードからすると、岐阜は落ち着いて生活できる。反対に、すごく田舎の人からすれば、めちゃくちゃ便利だと思うから、田舎基準からみてもちょうどいいってなるのかなあ。
荒巻 うんうん。
杉田 岐阜市の中でも山と川が見えるような自然がそばにある地域もあれば、駅前のごちゃっとした感じのところもあるから、選択肢が多いですよね。だから誰にとってもちょうどよくなりうるのかもしれないですね。
荒巻 暮らし方を選べるっていうのが、ちょうどよさにつながっているのかもしれないです。
杉田 あと、そもそも岐阜市って暮らしのイメージがない(笑)。
荒巻 たしかに何も想い描いていなかった(笑)。
杉田 だから良い意味で期待もしていなかったので、暮らしはじめてからなんのギャップもありませんでした。余計な先入観を持ってこなかったのがかえってよかったのかもしれないです。
杉田 あ、あともう一つちょうどいいと感じていることがあります。
荒巻 なんですか?
杉田 人との距離感がちょうどいいなーって。私が地方がいいなって思った大きな理由の一つでもあるんですけど、関わる人が顔の見える距離にいる感じが東京にはなかったなと。会社の近所とか歩いていれば誰かに会えるし、お店の人との距離も近いし。
荒巻 たしかに。人との距離もそうだけど、街との距離も近いなと思います。横浜にいた時はあんまり街に住んでいる感じがしてなかったし、街のことがあまり自分ごとになりにくかったんですよね。
杉田 わかります! でもたまに、休みの日とか外に出ると知っている人に会っちゃうからそれが嫌で引きこもったりもしますが(笑)。
荒巻 (笑)
……と、そこへ通りがかりおじいちゃん登場。
おじいちゃん お姉ちゃんたち、泳がんのか?
荒巻・杉田 !?
おじいちゃん わしはこれから泳ぐ。86歳だ!
杉田 お、泳ぐんですか?
荒巻 若い……。
杉田 え、本当に泳いでる!!
荒巻 しかも、背泳ぎ……早い!!
杉田 まさにこの感じですよね、人との距離感。東京じゃなかなかないし、あっても危ない人だと思って避ける。
荒巻 いいなあ。おじいちゃんたちの話っていくらでも聞いてられますしね。
(第3回につづく)
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