【イベントレポート】焼き物と地域のいままでとこれから/岐阜ホール通信(21)
岐阜ホールでは、ゆる〜い会やお固めな会、岐阜に関連しているものからしていないものまで 幅広い種類のイベントを随時開催しています!
peatixの岐阜ホールページを見ていただければ、最新のイベントスケジュールが見られます。
ぜひチェックしてみてくださいね!
今回は、10月20日に開催されたかかみがはら暮らし委員主催のトークイベント「焼き物と地域のいままでとこれから」の様子を少しだけご紹介!
ちょうどこの日は、日本と南アフリカのラグビー試合が行われた日でした。試合開始とほぼ同じ時刻でしたが、試合よりイベントを優先してご予約してくださったお客様に来ていただき、無事トークスタートです。(笑)
この日、ゲストとして登壇してくださったのは陶ISM代表の二階堂さんと多治見市の山の花店主・新町ビルプロジェクト主宰の花山さん。
二階堂さんは、文化学院芸術専門学校 陶磁科を卒業し独立、その約10年後に初めて陶芸の里・益子で「陶ISM2010」を開催しました。
陶ISMとは、全国の若手陶芸家とギャラリー、ショップ、一般のお客様をつなげ、これからの陶芸界を盛り上げていく目的で2009年に発足したプロジェクト。
陶ISMの活動は陶芸家さんたち自らの手によって行われており、お客様や関係者の方々とのつながりを持つ機会を作家さん自身が生み出すことによって 作品を磨き、作家としての自己を確立するとともに、陶芸界全体の底上げをすることを目指しているという二階堂さん。まさに陶芸家による陶芸家のための活動をされています。
陶ISMに出店したことがあるという花山さんは「コンペティションで出店者が決まるのが陶ISMのすごいところ。出店者がみんな本気を出してきて、自然とイベント全体のクオリティーが上がっている。」と熱弁。
それはとてもありがたいことで、ここまでくると僕が今更やる意味はほとんどなくなってきている、と二階堂さんは言います。
すでに若い作家さんが世界へ発信していけるような”次の世代への布石”を今は考えているそう。 そんな二階堂さんの今後の活動も楽しみになりました。
続いてのお話は、つい先月の9月に多治見市のビルを一棟リノベーションし、1階には「東濃」で作られるやきものを常設販売する器のセレクショップ『山の花』をオープンさせた花山さん。
さかだち編集部もいつも東濃地域の盛り上がりは気になっていましたが、岐阜ホールでその主宰である花山さんのお話が聞けるとは!と、とても楽しみにしておりました。
花山さんは名古屋市生まれ、名古屋育ち。
もともと作り手ではない立場だったところから、陶芸家のアシスタントとして関わるようになり、今では地域の作家や産業をつなげ、交流し、陶磁器産業の未来に向け多治見市でいろいろなことを仕掛け、実行されています。
花山さんによると、多治見市はタイルや陶器のまちとして知られていますが実は陶器の商社が多く、陶器をつくる窯元は土岐市に多いのだそう。
なので、多治見の陶器市は商社の在庫一掃セールでたくさんのお皿が並ぶのに対し、土岐はどちらかというと作家さん自身が自分の作品を直接陶器市で販売したり、蔵出しとして工房でお皿を販売するという違いがあるそう。
確かに、さかだち編集部が前にお邪魔した土岐市のKANEAKI SAKAI POTTERYさんは年に2回蔵出しをされていました!
【ぎふのもの紹介・土岐】KANEAKI SAKAI POTTERY
同じ陶器でもまちによって、陶磁器産業のあり方の違いがあるんだということを初めて知りました!おもしろいです。
そんな多治見市ですが、まちの中に陶器を購入できるお店がバラバラと点在していて、多治見や東濃には陶芸家たちの想いのつまった陶器たちがたくさんあるのにそれを一度に感じられないのがもったいないと感じた花山さん。
そこで、せっかく陶器のお店以外でも素敵なお店が集まっている多治見のまちで、自分で場を持ち、東濃で活躍されている陶芸家さんのオブジェや地元メーカーの工業製品まで、幅広く取り扱い、東濃のやきもののクオリティの高さと多様性を、まずこのお店にくれば一度に感じられる、そんなお店をオープンしたのだそう。
そんな花山さんの想いのつまった「山の花」にさかだち編集部もより一層行ってみたくなりました。
他にもたくさん面白いお話をきくことができましたが、 それは当日参加者の皆さんの特権ということでレポートはここまでとします!
毎回違った学びのある幅が広すぎる岐阜ホールのイベント!(笑)
これからもっとゆるーく駄弁る会とかもしていく予定です。東京在住の方、岐阜からたまたま東京に来ている方、ぜひお待ちしております!
《参加者募集中イベント》
11/9 寄り合い@岐阜ホール
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