【垂井町】町長と語ろう「たるい未来トーク01」が開催されました!

2021年10月7日に「たるい未来トーク」の第1回が開催されました!

たるい未来トークとは、垂井町長と町民が毎回さまざまなテーマに合わせて、

まちの未来について考えるイベントです。

初回のテーマは「移住」

垂井町が住みたいまちとして選ばれるには、どんなまちになるといいのか…

実際に移住やUターンをした町民が集まり意見を交わしました。

[ メンバー ]

ファシリテーター 今尾 真也(株式会社リトルクリエイティブセンター )

(バナーデザイン/THROUGH・会場協力/Cafe結)

▼自己紹介をお願いします

町長 垂井町長の早野です。現在町長になって丸3年を迎えようとしています。最近はコロナで人が集まる機会が全くなかったですが、こういった企画をしていただいてありがたく思っています。東京や大阪の方と話すのにはリモートも考えられますが、町の人とは顔を合わせないといけないと考えています。今日はみなさんがなぜUターンや移住をされたのか十二分にお聞きしたいと思います。

黒川 「Cafe・木工房 結(むすび)」を営んでいる黒川です。生まれは岐阜市で、小学生のときに垂井町に移り住みました。

田中 日進鉄鋼の田中と申します。大垣市出身で3年前に垂井町に引っ越してきました。今年の6月に納屋を改装して「iroN’s(アイアンズ)」という溶接の体験工房をオープンしました。

岩田 3年前に東京から夫の実家である垂井町に来た岩田と申します。今は大垣市のクリニックで医師として働いていて、今後は垂井町で学童保育所を開き、このまちに根付いて生活していきたいと思っています。

大津 デザイン事務所「THROUGH」の大津です。生まれは垂井町宮代で、大学進学を機に垂井町を出て、30歳の頃にUターンしてきました。

太田 生まれは大垣市で、20年ほど前に結婚して養子として垂井町に来ました。不破高校に通っていたので、垂井町は学生の頃から馴染みのある地域です。垂井町を楽しく明るいまちにしたいなと思っています。

青島 「青島珈琲焙煎所」の青島です。出身は垂井町宮代で、去年店舗を開業しました。垂井町でおもしろいことをやりたいなと思っています。

清水 私も垂井町宮代出身で、垂井地区に嫁ぎました。夫の仕事の関係で名古屋に住んでいましたが、子どもを垂井小学校に通わせたくて、第一子が小学校に入るタイミングで戻ってきました。この春、14年間勤めた輸入食材店を退職して、これからはまちづくりに力を入れていきたいと考えています。

▼垂井町の魅力を教えてください

太田 山と垂井曳(ひき)やままつりです。山というのは景観ですね。田舎にはありがちですが、広い空と田んぼ、夕焼けなど、組み合わせが最高で、目に優しいのが気に入ってます。それから、僕は祭りでお囃子をやっているんですが、垂井町は祭りに対する思いが熱いですよね。600年以上続いている伝統を子どもからお年寄りまでが頑張って守っていることをすごく誇りに思っています。

青島 垂井町は「ちょうどいいまち」だと思います。田舎感も都会感もあって。でも、ちょうどいいまちだから少し行けば大垣市にも行けてしまって、垂井町内にお店ができないということはあるのかもしれませんが…。

岩田 青島さんと似ていますが「コンパクトなまち」だと思います。一番は人のコミュニティがコンパクトだと実感しています。毎朝5時半にランニングをしているのですが、毎朝お会いする方が方がいて、そのつながりでここにいるメンバーの方全員知っているんです。黒川さんはいつも朝に会いますよね。大津さんの事務所にも行ったことがあって、そこで青島さんに会って…。いいコミュニティのまちだなと感じています。

町長 不思議なことに、そのコンパクトさが心地よく感じる人もいれば、地元の人の中には狭いコミュニティが煩わしいと言う人もいます。移住してきた人の方が案外住みやすいということもあるのかもしれないですね。

清水 人と人とのつながりという点で私も同じように思います。「みんながあいさつをするまち」ですよね。愛知県から垂井町に帰ってきたときに、みんながすれ違うときに「こんにちは!」と言っていて「今の知っている人?」と聞くと知らない人なんですよね。そういうのが愛知県にはなくて「本当にいいまち、大好き!」と思いましたね。

大津 僕もみなさんと一緒です。利便性と自然のバランスがいいなと。東京や大阪にもさっと出られるし、週末は南宮山に登ることが多いんですけど、山に登って歩いて家まで戻ってこれるところとか。東京に住んでいた頃に比べるとすごい贅沢だなと。お金もかからないので。

田中 私も自然豊かなところが一番気に入っているところです。コロナ禍で世間が自然を求めるようになったときに、わざわざキャンプ場に行かなくても、垂井町は公園でキャンプができるようなところがすごくいいなと。コロナ禍に引っ越せてよかったなと思います。

町長 南宮山は、すごく人気が高いそうですね。遠方からも人が訪れていると聞いています。コロナ禍で垂井町の魅力を町民だけでなく町外の人にも感じていただけているのは嬉しいことです。

▼今、垂井で挑戦されていることを教えてください

青島 僕はまちのためにやっていることは特になくて、好きなことをやっているだけなんです。それが結果的にまちに何かいい影響をもたらしたり、何か協力できたらいいなと思っています。

太田 「若者がプライドを持てるまち」というのを醸成していきたいと思います。30〜40代の人って垂井町が好きなんですけど、10代や大学生くらいの人は“垂井町には何もない”と言うんですよね。それは若者だからそうだと思うんですけど、大人になったら自然が恋しくなって帰ってくると思う。若者がプライドを持てるというのは、町の景観だったりする。小さいことからやっていこうかなと思っています。

清水 景観といえば、最近は垂井駅の景観がよくないんですよね…。草がボーボーで。

太田 そうですよね。身近なところから気づいた人が草刈りや清掃をできるといいですね。僕たちは相川を掃除をしながら、“ボランティアが当たり前”という空気をつくっていきたいなと思っています。

町長 これまでは、高度経済成長の名残で、ボランティアではなく、行政のお金で管理をしてきたという流れがあります。今度、役場の職員も相川の清掃を行いますので、行政と町民が連携してやれるといいですね。

岩田 私は“教育ができる放課後の居場所”を子どもたちにつくりたいと考えています。もともと私が垂井町に移住する際にネックになったのが教育のことでした。田舎暮らし、地域に根ざした暮らしをしたいと心に決めたんですけど、垂井町での子どもの教育面が不安でした。

大津 子どもを持つと考えますよね。

岩田 でも、実際に移住してみて、習い事ひとつひとつのクオリティが高いことが失礼ながら意外でした。地域には素晴らしい先生がたくさんいて。ただ、東京の子達と同じくらい習い事をさせようとしたら、親は仕事をせずに送迎に徹しないといけないくらいの環境なんです。それで自分のキャリアをあきらめたお母さんもたくさんいますし、それって悔しいなと…。そんなことを話していると、共感してくれる人が集まってきてくれて、これだけ仲間がいたらできるんじゃないかなと思って、本格的に学童保育所をオープンさせようとしています。教育がいいところには、人が集まるのではないかと思います。垂井町も教育がよかったら、みなさん垂井町に住んでくれるのではないでしょうか。

黒川 私は「カフェ結」を拠点に、ものづくりをベースとした大人の遊び場的なコミュニティをつくりたいということを考えています。いろんなコミュニティが垂井町の中にあって、いつかはコミュニティ同士が交流して何かが始まるといいなと。おもしろい大人がいれば、子どもはおもしろい大人から学ぶことってたくさんあると思うんです。僕が垂井町で大人のものづくりのコミュニティをつくって、岩田さんの学童の子がときどきここに遊びにきたりして、コミュニティが広がっていくと、おもしろい地域になっていくんじゃないかな。

田中 わくわくする場所には人が集まりやすいですよね。私、いつも黒川さんのところに遊びにくる時は、子どもの頃に本の読み聞かせを楽しみにしていたように、わくわくするんですよね。大人でも“わくわくする”というのが大きなポイントじゃないかなと。あとはエンターテインメントの要素があればさらに集まりやすいと思います。

町長 そうですね。黒川さんのカフェ、岩田さんの学童、田中さんの体験工房など、コミュニティを形成する場が町に増えていって、それがつながるとおもしろいと思います。

▼最後に、垂井町(行政)に求めることを教えてください

太田 前向きな思いを持っている人にチャンスを与えてくれるような行政が理想的です。例えば、駅前にカフェをつくりたいと思っている人がいれば、その物件を町で借り上げてくれて、やる人は景観を保ちながら町の活性化ができるような。そうすると、みなさんが取りかかりやすくなると思うんです。

清水 あとは、小さな素敵なお店はたくさんありますが、例えばいろんなテナントが入った複合的な施設があると楽しそうだなと。他県からもお客さんがきていただけるのではないかなと思います。

太田 そういうところで施設の管理とかを行政が手助けしてくれると嬉しいですよね。

町長  なるほど。垂井町は冒頭にみなさんが話してくれたように、アクセスの良さが大きな魅力のひとつなので、そういった拠点を整備すれば町外から訪れる目的ができますね。

黒川 まちづくりセンターを拠点にすればもっとおもしろい動きができるんじゃないかなと思います。民間の思考がはいって、もっとダイバーシティが実現されて、多様な考えが取り入れられていくんじゃないかなと。今、正直まちづくりセンターのイベントって若い人が参加したがらないじゃないですか。大多数が年齢層の高い人で、それはそれでコミュニティとしてはありなのかもしれないけど、公金が使われている以上、もっと広く参加してもらうべきだと思いますね。

岩田 私は先ほどお話ししたように、市町村によって公立の学校の語学教育って全然違うので、垂井町では教育面にもっと力を入れて、本気の語学教育を受けられるようになったらいいなと思います。

町長 今日はみなさん貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。久しぶりにこのような機会を持つことができ、大変ありがく有意義な時間でした。ぜひ、今後も一緒に垂井町を盛り上げてください!

2021年11月04日作成
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