【岐阜市】ギャラリー・カフェ 水の音
岐阜市の“岐阜町エリア”にある「ギャラリー・カフェ 水の音」さんを訪れました。

江戸時代に鵜飼でとれた鮎を熟鮓(なれずし)にして徳川将軍家に献上するために運んだという「御鮨街道(おすしかいどう)」から、少し東へと入った路地沿いに建つ2つの古民家。大正初期に建てられた建物がギャラリーやカフェとして活用されています。まずは、東側の建物へ。




玄関の格子戸を開けると、奥に続く3部屋を開放したカフェスペースが現れます。築120年ほどの日本家屋ならではのどこか懐かしく癒される空間に、ゆっくりと静かな時間が流れていました。

凍頂烏龍茶 600円
カフェメニューのドリンクは珈琲や紅茶、ハーブティーなどのほか、中国茶も楽しめるとのことで、「凍頂烏龍茶」をいただくことに。日本でいう急須にあたる「茶壺(ちゃふう)」から、ピッチャーのような「茶海」に茶湯を移して、さらに小さな湯呑みの「茶杯」に注いでいただく、本格的なスタイルです。まったりとまろやかで、ほどよい苦みと深みが感じられる美味しいお茶にほっとします。
カフェがあるこちらの建物では1階と2階で、主に陶芸やガラス、木工などの生活工芸の作品が展示されています。訪れた日は、韓国の伝統的な布工芸品「ポジャギ」を中心に、ガラス作品や絵画が展示されていました。小さな布を縫い合わせたポジャギは、光に透けてステンドグラスのように美しく、思わず見入ってしまいます。

実はこの「ギャラリー・カフェ 水の音」を営むのは、布アート作家の板倉倫子さん。毎月、ポジャギ教室を開いている板倉さんと生徒さんの作品がカフェやギャラリーの空間を美しく彩っていました。
色合わせが可愛らしいポジャギの巾着も展示販売されていました。キャラリーの展示は2週間〜1月ほどで変わっていくので、訪れるたびにいろんな作品と出会えます。
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カフェで中国茶をいただいた後は、水路を挟んで西隣にある建物へ。


こちらも築120年ほどの古民家で、外観はもちろん、部屋の中や階段も改装などを行わず、以前に人が暮らしていた当時のままなのだそう。





この日は企画展「島村直美 陶展 -夏月-」が開かれていて、島村さんの陶芸作品と板倉さんのポジャギ教室の生徒さんの作品が呼応していました。

2階では、春和院彩花さんの書とのコラボレーション展示も行われていて、見応えがありました。
“暮らしの中にあるアート”をテーマとした企画展示を行い、アートや生活工芸作品を身近に感じられる「ギャラリー・カフェ 水の音」さん。カフェで作家さんのうつわでコーヒーや中国茶を飲みながら、あるいは、人気のカレーやルーローハンをランチにいただきながら…気軽にアートに触れ、作品から癒しやひらめきを感じることができる、そんな素敵なカフェギャラリーです。ぜひ、訪れてみてくださいね。
ギャラリー・カフェ 水の音 みずのおと
住所:岐阜市新桜町12
営業時間:12:00〜18:00
定休日:水・木曜、不定休あり
TEL:058-201-0122
WEBサイト:https://www.gallery-mizunooto.com/
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