【川辺町】白扇酒造

岐阜県川辺町にある白扇酒造さんを訪れました。白扇酒造さんでは、岐阜トーキョーでも取り扱いのある「福来純 伝統製法 熟成 本みりん」や 「黒松白扇」などの日本酒などをつくられています。

入り口を入り、奥まで続く通路を抜けると、商品が並ぶ蔵にたどり着きます。白扇酒造さんのはじまりは江戸時代後期。みりん屋として創業したのち、明治32年に清酒づくりを開始し、本みりんの他、料理酒やさまざまな種類の日本酒の販売に至ったそうです。

「うちのみりんは昔ながらの製法にこだわって作っています」。お話をしてくださったのは、5代目でもある副社長の加藤祐基さん。

みりんは “ もち米、米麹、米焼酎 ” から作られますが、全ての工程を自社製造で作っている酒蔵は全国でも非常に珍しいそうです。「みりんに使う焼酎も、もちろん日本酒を蒸留させて作っています。焼酎にも味があるんですよ」。仕込み期間は約90日間(!)。その後、約3年間熟成させたものが「熟成本みりん」となるそうです。

「なぜ川辺町でみりん屋が始まったかというと、みりんの “ 甘さ ” に秘密があります。昔はここが木材の集積地であったこともあり、体力を回復させる甘いものが重宝されていたようです。さらに、川辺町の近辺には陶器のまちである多治見市や刃物のまち関市があり、どちらも体力を要する職人のまちで鰻屋が栄えていました。そのような面でもみりんの需要が高かったみたいです」。
現在では、 “ 世界一、甘いお酒 ” として海外からの注目も高くなってきているそうです。

一時はみりん製造を継続するか検討しなくてはならない大変な時期もあったそうですが、昭和50年頃に加藤さんの父親である4代目が広報に力を入れはじめ、料理家の方やメディアからの注目を集め始めるようになったとのこと。

そして5代目の加藤さんは、” 味、文化、伝統などを次の世代にも残していきたい ” という思いのもと、2019年に物置になっていた蔵の改装に着手。蔵本来の壁や梁を残し、雰囲気を存分に活かしたモダンなカフェスペースを開き、訪れる方の憩いの場ともなっています。

またその後も、イベント時に定食等を提供するキッチンスペースやお酒の量り売りをするコーナーなど、訪れた方の印象に残り、魅せることができるような空間を手がけられたそうです。

「人と人の繋がりを大切に。来てもらった方に感動してもらえて、作っているものの価値をわかってもらえるような場所にしたいんです」と加藤さん。

コロナ禍でも積極的にイベント開催に取り組まれ、現在も蔵でのイベントはもちろん、さまざまな分野の方と新しい取り組みに挑戦されています。

煮物はもちろん、炒め物やドレッシングなどいろんな料理で大活躍する白扇酒造さんの熟成本みりん。丁寧に作られているからこその深いコクと甘みが、普段のお料理の味をさらに際立たせてくれます。お屠蘇(おとそ)として飲むことができるのもポイントです。

お近くを訪れた際は、ぜひ白扇酒造さんに立ち寄ってみてくださいね。素敵な蔵の空間で、今回ご紹介した「福来純 伝統製法 熟成本みりん」の他、さまざまな商品が購入できますよ!

また岐阜トーキョーでは、熟成本みりんの他、「黒松白扇」などの日本酒もお取り扱いしています。首都圏近郊の方は、ぜひ訪れて商品を見てみてくださいね。


白扇酒造

住所:岐阜県加茂郡川辺町中川辺28

営業時間: 8:30〜17:00

定休日:年末年始・お盆・GW(詳しくはHPでご確認ください)

TEL:0574-53-2508

WEB:https://www.hakusenshuzou.jp/

Instagram:@hakusenshuzou



2025年07月21日作成
関連記事