【東京】ワイナリー「葡蔵人〜BookRoad〜」

JR山手線「御徒町」駅から徒歩5分、東京都台東区の下町に佇む小さなワイナリー「葡蔵人〜BookRoad〜(ブックロード)」さんへ行ってきました!

こちらのBookRoadさんは、台東区で飲食店を経営する会社「K’sプロジェクト」が初のワイナリー事業として、2017年にオープンした都市型ワイナリー。1・2階が醸造施設、3階がワインのテイスティングや料理とのペアリングを楽しめるレストランになっています。

約10坪という小さな敷地ながら年間13,000本ものワインを製造し、都内では唯一、2年連続で「日本ワイナリーアワード」の三つ星を獲得するほどの実力派ワイナリーなんです!

そんなBookRoadさんで醸造責任者を担うのは、須合美智子さん。ワイナリー事業の構想が立ち上がった時、K’sプロジェクトで入社5年目のパート社員だった須合さんは、もともとワインが好きだったこと、そして「仲間ともっと一緒に働きたい!」という想いから、醸造責任者に手を挙げました。

しかし、ワイン醸造に関する知識も経験もほとんどゼロからのスタート。「自分でワインの造り方を覚えるしかないので、一人で一から醸造にまつわるすべてを勉強しました」と語る通り、自ら探した山梨県にあるワイナリーで修業を積み、わずか1年で醸造所のオープンを実現しました。

お店の名前は「“葡萄”と“人”と“蔵”が見えない道でつながって、ともに繁栄していきたい」という思いに由来しています。「お客さんに喜んでもらうだけでなく、生産者の方にも“ブドウを作って良かった、BookRoadでワインに使ってもらって良かった”と思ってもらえるような、携わるみんながハッピーになる関係性をつくっていきたいんです」と語る須合さん。

国産ブドウそのものの味や香りを最大限に活かすためにあえてステンレスタンクで仕込んでいるということからも、原材料のブドウへの深い愛情とこだわりが感じられます。

そして、BookRoadさんのワインのユニークな特徴といえば、なんといってもそのラベル!ワインなのに、ハンバーガーやポップコーン、小籠包、栗にタコのイラストが…!?

実は、“初心者には難しい”というイメージを持たれがちなワインを、もっと気軽に楽しんで欲しいという思いから、それぞれのワインに合う料理や食材が一目でわかるように描いているんです。ラベルを見てその日の料理に合うワインが選べるなんて、斬新でワクワクしますよね!

また、より気軽にワインを楽しんでもらうため、3階で毎月バルを開いたり、タップスパークリングの会員制度を導入したりと、お客さんとの交流も積極的に行なっています。訪れた日は、須合さんを囲んでワインについてカジュアルに話す「須合と話そう会」が開催されていました。

通称“話そう会”と呼ばれるこの会では、シェフの佐藤水紀(みずき)さんの料理と一緒に、その日のおすすめワインをいただきます。定番から新年限定パッケージ、なんと“岐阜の栗”から着想を経た銘柄など、この日は計5種類のワインを飲み比べながら醸造時のエピソードを聞いたり味の感想を交わしたりと、みなさんフランクに会話を楽しんでいました。

「BookRoadのイベントは一人で参加していただいても、自然にみんなで楽しめるのが良いところ」と須合さん。一人で参加したお客さん同士が意気投合し、後日一緒にランチに来店したりと、ワインをきっかけに輪が広がっている様子はまさに「“葡萄”と“人”と“蔵”がつながる」というコンセプトそのものです。

2024年でオープン8年目を迎えるBook Roadさん。昨年は待望の自社農園がスタートし、原料も醸造も東京という「東京産ワイン」の販売を目指してブドウの栽培に力を入れているそう。「日々、お客さんや生産者さんとのつながりが感じられることが楽しいです」と須合さん。

国産ワインをもっと気軽に楽しんでみたいという方は、ぜひ、東京の小さなワイナリー「葡蔵人〜BookRoad〜」さんを訪れてみてくださいね!

※「葡蔵人〜BookRoad〜」さんは、TOFU magazine34号でもご紹介しています。


葡蔵人〜BookRoad〜

住所︰東京都台東区台東3-40-2

営業時間:12:00~15:00、17:00〜19:30 ※土日祝は12:00〜17:00

定休日:水曜

TEL: 03-5846-8660

HP:https://www.bookroad.tokyo/

2024年01月12日作成
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