【岐阜・美濃加茂】こびの天狗山/観光名所
「天狗は好きですか?」
と聞かれたら大抵の人は
「好きか嫌いとかそんなんじゃなくてどっちでもいい。というか考えた事もない」
と答えるでしょう。では、
「天狗がモチーフのTシャツがあったら買いますか?」
と聞かれたらたぶん
「ダサいから買わない」
と答えるでしょう。
このようなやり取りは天狗からしてみたら悲しい事です。
好き嫌いは好みの問題だから嫌いだと答えられてもしょうがないと納得しても、
考えた事もないとなると存在が否定されるので天狗も「それはないだろう」と思うでしょう。
怒った天狗が何かしら仕掛けてくるかもしれません。
手に持った葉っぱの形をした団扇で大風を巻き起こしたり、
空を飛び上空から鉄下駄によるキックをあびせてきたりする天狗の姿を
妖怪ものの漫画やアニメなどで見かけますが、実際はどうか分かりません。
シンプルに悪口を言ってくるだけかもしれません。
そんな天狗をたくさん見られるのが美濃加茂市にあるこびの天狗山です。
荒薙教という天狗を神の使いとして祀った明治時代に開かれた宗教の本部が美濃加茂市にあるこびの天狗山で、神社には天狗の像が数体建っています。
中でも圧巻なのが二つあります。
圧巻が二つなんて間違っていると指摘されるかと思いますが、見たら納得してくれると思いますし、すごいなと感じる部分が何個もあるのは豊かなのではないでしょうか。
圧巻の一つ目が大天狗です。
高さ12メートルもある巨大な天狗像で、天狗像の中では日本一の大きさと言われています。
天狗を祀らない限り大きな天狗像を作ろうという発想など湧かないと思われるので
日本一だと言われてもそりゃそうだろうと思わないでもないです。
今後もこの記録は抜かれないでしょう。
圧巻の二つ目が神殿の壁に飾られた無数のお面です。
神殿の中と外の壁の上部を天狗のお面が埋め尽くしています。
お寺や神社といえば人ではない存在を感じて近寄りがたい空気を感じることがありますが
こちらの場合は別の意味での近寄りがたさがあります。
神様には失礼だと思いますが、大きな石をひっくり返したらたくさんのダンゴムシがいた時の気持ちに似た気持ちになりました。
こびの天狗山に来ると来ないとでは今後の人生に大きな差が生まれると思います。
それは生涯に天狗を見た数の差です。
それがどういう結果を生むのか分かりませんが悪くはないと思います。
HP http://minokamo-kanko.jp/html/aranagi.html
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