「古来種野菜から考える、わたしたちの食のこと。」開催しました!
2017年12月2日に、柳ケ瀬「Restaurant & Bar Enza」にて「古来種野菜から考える、わたしたちの食のこと。」が開催されました。
山本佐太郎商店さんの主催で、伝統野菜を広められている八百屋「warmerwamer」の代表の高橋一也さんをゲストにお迎えして、野菜やそれつなぐ種、農についてのお話を伺った2時間半。
会場は満席で、60名ものお客様にお集まりいただきました。
さかだちブックスは司会と、高橋さんの書籍の出張販売、フライヤーのデザインでお手伝いさせていただきました。
杉田さんの司会でイベントがスタート!
前半は映像や写真を上映しながら、そもそも「古来種野菜」とは何か、高橋さんがどんな想いで活動をされているのかという自己紹介を兼ねたトーク。
もともとレストランの料理人や、野菜のバイヤーとして活躍されてきた高橋さんは、2011年東日本大震災をきっかけに、warmerwarmerとして独立。伝統野菜専門の八百屋の道を歩むこととなりました。
スクリーンに映し出された、色あざやかで美しい野菜たち。
これらは全て先祖代々種を受け継ぎ育てられてきた古来種野菜です。大根だけでも110種類もあるそうです。
わたしたちがスーパーで目にする野菜は品種改良をされた「F1種」と呼ばれるもの。大きさも色も全てが同じように育つようにつくられています。それに対して、古来種野菜は見た目はばらばら。そのため流通には乗せにくく、一つの地域でほんのわずか伝承するために残っているだけなのが現状です。
昔は食材ありきのメニューでしたが、今はメニューに合わせて食材を選ぶのがあたりまえの時代で、生産したとしても、食べ方がわからないと言われてしまいます。
高橋さんは、そんな脈々と受け継がれてきた野菜とそれを作っている生産者さんの声を届けるべく活動されています。
高橋さんのトークがひと段落ついたところでみなさんお待ちかねのランチタイム。会場であるEnzaのシェフが腕をふるった伝統野菜を使ったお料理をいただきました!
伝統野菜のサラダ
味付けはシンプルで、野菜そのものの味が驚くほど濃く強く感じられました。盛り付けも本当に美しく、見とれてしまいます。
びっくりしたのは蓮根が糸を引くこと。食べやすく、調理しやすく改良された野菜は手が痒くなったり、糸を引かないようにつくられていて、それがわたしたちにとって当たり前となっていますが、野菜にも本来の姿というのがあることを体感することができました。
菊芋のポタージュ
ほんのり甘く、体のあったまるポタージュ。
生産量が激減している菊芋ですが、コレステロールを下げる効果があり、健康にもよい野菜です。
にんじんいものニョッキ
ソースの色かと思いきや、オレンジはいもそのものの色です。鹿児島県の在来種であるにんじんいもは、数多くの料理を手がけてきたEnzaのシェフでも調理するのが初めてだという非常に珍しい野菜なのだそうです。もちもちでずっしりとお腹がふくれる一品でした。
ランチタイムも1卓ずつ巡って丁寧に解説する高橋さん。
高橋さんはF1種を否定しているわけではなく、F1種も戦後食料不足の際になんとか食べていかなくてはならないと開発された素晴らしい品種だといいます。ただ、食卓に1つでも伝統野菜を取り入れていただければ、食べることで伝統野菜を支えて欲しいと、謙虚なお人柄ながらも強く、熱く語ります。
お一人で参加されていた方も多くいらっしゃいましたが、食卓を囲むことで自然と会話が生まれ、食卓がもたらす豊かさを身をもって体感するような時間となりました。
後半は有機農業をされている「なずな農園」代表の武山洋子さんと、イラストレーターの矢田勝美さんを交えたクロストークの時間。
ご自身で野菜を何十年と育てられてきた武山さん、そして、ご実家が半漁半農の生産者さんだという矢田さんの視点を加え、わたしたちの食について見つめ直すきっかけをいただきました。現場で活躍されているゲストのみなさんだからこその言葉に、重みと深みが感じられます。
高橋さんは拠点を東京に置かれているため、岐阜でこのような機会が実現したことは大変貴重なこと。2時間半があっという間に感じられる、充実した時間でした。
この日のトークの内容の一部は高橋さんの著書「古来種野菜を食べてください。」からもご覧いただけます。
食や農を専門とされていない方でも、純粋に読み物として楽しめる1冊です!
また、warmerwamer HP より活動の情報のチェックや、古来種野菜の購入もできますのでぜひご利用ください。
古来種野菜から考える、わたしたちの食のこと。
野菜って、楽しくって、美味しくって、でも、ちょっと切ない。
『古来種野菜を食べてください』の著者、wamer wamerの高橋一也さんをお迎えして、
伝統野菜やそれをつなぐ種、そして農業のことをお話いただきます。
後半は食というテーマににイラストレーターとして関わる矢田勝美さんと、
岐阜市柳津町で有機農業をされているなずな農園代表の武山洋子さんを交えたクロストーク。
会場であるRestaurant & Bar Enzaのシェフが腕を振るった
岐阜の伝統野菜を使ったランチプレートを囲みながら
わたしたちの食のこと、改めて考えてみませんか?
開催日:2017年12月2日(土)
時間:11:30~14:00(11:00 open)
会場:RESTAURANT & BAR Enza(岐阜市柳ケ瀬通1-31オアシス柳ケ瀬ビル1F)
参加費:3500円(古来種野菜を使ったランチ付き)
ゲスト:高橋一也(warmerwarmer代表)
クロストーク:矢田勝美(イラストレーター)、武山洋子(なずな農園代表)
司会:杉田映理子(さかだちブックス)
お問合せ:ご予約、お問合せはお電話からご連絡ください。
電話 058-214-2444(さかだちブックス担当:杉田)
※トークのみ(1500円)のご予約も受付 いたしますのでお問い合わせください。
主催:山本佐太郎商店
書籍出張販売:さかだちブックス
Facebook:https://www.facebook.com/events/140746349909389/
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