【各務原】伊吹の滝/岐阜観光名所
新年度が始まって一月が過ぎようとしています。
新しい場所で新しい生活を始めた人達も多いでしょう。
一月も経てば「あ~、あれが近くにあったら良かったのにな」と
新しい生活に足りないものがあると気付くのではないでしょうか。
駅やスーパーやコンビニ、または病院や学校ばかりが近くにあってほしいものではないのです。
便利であることは時間に余裕を与えてくれますが、癒しにはなりません。
むしろできた余裕を無駄にしたり、もったいないと脅迫されているような気になり
返って落ち着かないこともあるでしょう。
そんな時、「あれが近くにあったら癒されるのにな」と思うのではないでしょうか。
あれが何かといえば、あれとは「滝」です。
水が落ちているだけなのに、なぜか見ていると心が落ち着く不思議な存在です。
「駅近(えきちか)もいいけれど、滝近(たきちか)でも良かったな」と
後悔しているのはあなた一人ではありませんよ。
都道府県の中でも岐阜県は滝が多いようです。
中でも下呂市小坂町は日本一滝が多い町と言われています。
今回、紹介させていただくのは「伊吹の滝」です。
文章の流れを壊すようで申しわけないのですが、残念ながら日本一滝の多い町の滝ではありません。
各務原市にあります。
小振りではありますが、十分に滝の力強さは感じられます。
この取材の前にまとまった雨が降ったおかげかもしれません。
石と木で演出された滝壺は、水煙にまぎれて神秘性もあります。
大勢で見に行くというよりも一対一で向き合うのに丁度良いでしょう。
伊吹の滝の周辺は公園として整備されていて、滝の側には立派なお社も建てられています。
滝を大切にしていこうという気持ちが伝わります。
公園内に池があり、「猫面魚」なる猫の顔をした黄金の鯉がいるそうです。
見つけられませんでしたが非常に好奇心を刺激されました。
また「蛇宮」という祠がありました。
平成十七年の秋から十八年の冬まで冬眠せずに滝を見守っていた蛇がいたそうで
その蛇を祀るため建てられたようです。
伝説と呼ぶには最近なような気がします。
しかし、語り継いでこそ伝説なので伝説の始まりを目撃しているといってもいいでしょう。
このようにバラエティに富んだ伊吹の滝とその周辺なのですが
伊吹の滝には別の顔があります。
滝口の写真です。
石で樋のようなものが作られて水がどこかから導かれています。
実は伊吹の滝は自然にできた滝ではないのです。
人が作った滝なんですね。
正確な時期までは分かりませんでしたが戦後に作られたようです。
やはり「滝が近くにあったらな」と思った人はいるのです。
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