【恵那市】泊まれる(古)本屋 庭文庫

2020年9月発行『TOFU magazine 06』の特集「旅する岐阜」でご紹介した、恵那市にある本屋「泊まれる(古)本屋 庭文庫」さん。最近宿の営業をスタートされたという噂を聞きつけ、早速宿泊してきました!

《TOFU magazine 旅する岐阜 06》の記事はこちら

●築100年の古民家で本屋を営む「庭文庫」さん

JR恵那駅から車で約13分。真っ赤なカラーリングがレトロな「武並橋」の向かいの小高い丘の上を登ると築100年の美しい古民家が現れます。

百瀬雄太さん・実希さんご夫妻が2018年にオープンした「庭文庫」さん。2020年に宿と出版社開業のためのクラウドファンディングを行い、2023年3月に1日2組限定の宿の営業がスタートしました。

お店へ入ると、壁一面が本でぎっしり埋めつくされた、本好きにはたまらない空間が…!詩集や文学、歴史、人類学、アートを中心に幅広いジャンルの本が揃います。

百瀬さんご夫妻が始めた出版レーベル「あさやけ出版」の詩集も並んでいました。

店内では窓辺の座椅子やゆったりくつろげるソファなど、好きな席で本を読むことができます。天気のよい日には、木曽川を眺めることができるテラス席もおすすめです。

読書のお供に、コーヒーの提供も行っています。少し暑かったこの日はアイスコーヒーをいただきました。美しい空間の中で、コーヒーを嗜みながらまったりと本を読んだり、ぼーっと景色を眺めたり、百瀬さんと本や恵那のまちの話をしたりと、思い思いの過ごし方ができるのが庭文庫さんの魅力です。

宿泊者はお店の閉店後も本屋スペースを利用可能。一晩中好きなだけ本を読むことができるのは、まさに「泊まれる(古)本屋」の醍醐味ですね!

●“泊まれる(古)本屋”の楽しみ方

寝室は、和室(定員7名)と洋室(定員2名)の2部屋。今回宿泊した和室は16畳の広々とした畳の部屋で、ごろんと寝転がってくつろぎたくなる落ち着いた空間です。部屋の南側は縁側に面していて、窓から心地よい光が入ってきます。

タオル・歯ブラシ、シャンプー類などのアメニティも。キッチンの調理器具や食器類を自由に使えるため、食材を持ち込み夜ご飯をつくることも可能です。付近に飲食店が少ないため、夜ご飯は自炊か恵那駅周辺のお店へ食べに行くのが定番。希望をすれば、百瀬さんがおすすめの飲食店を教えてくださいますよ。

朝は少し早起きして、宿の近くを散歩してみるのもおすすめです。この日は川の流れが静かで、水面が鏡写しになった幻想的な景色を見ることができました。

そして朝の散歩のおかげで、思わぬ出会いが。お店の前の小屋からガサゴソと音が聞こえると思い覗いてみると、中にはカモシカが…!!どうやら近頃ここで寝泊りをしているそうで、カメラを向けると可愛らしく目線を向けてくれました。

朝ごはんにはオプションで「朝ごはん材料キット」(税込550円)をつけることができます。恵那山麓の食材を中心に、お米、卵、ソーセージ、お豆腐、お味噌などが用意されていて、自分たちで朝ごはんをつくります。

プロがつくるホテルの朝ごはんも良いですが、みんなでワイワイ料理をするのも楽しい体験。「こんなにしっかりした朝ごはんをゆっくり食べるなんて久しぶり…!」と、健康的な朝ごはんに感激する編集部でした。

名残惜しくもチェックアウトの時間になってしまい、お支払いを済ませると「いつも、お客さんをお見送りするときに歌を歌っているんです」と百瀬さん。

ギターを取り出し、私たちの姿が見えなくなるまで二人で歌を歌ってくれました。自然に囲まれた風景も相まって、映画のエンドロールのような感動的なシーンに!この時聴いた「カントリーロード」は一生忘れません…!

慌ただしい日々に追われる人に、少し立ち止まって深呼吸をさせてくれるような素敵なお店「庭文庫」さん。宿泊をすると、その魅力をより一層味わうことができました。夏休みにぜひ一度遊びに行ってみてくださいね。


泊まれる(古)本屋 庭文庫

住所:恵那市笠置町河合1462-3

営業時間:13:00~18:00

定休日:火・水・木曜定休

予約方法:HPのカレンダーより空室を確認してお申し込みください。

料金:和室 1名1室20,900円〜、洋室 1名1室10,900円〜(詳しくはHPをご覧ください)

HP:http://niwabunko.com/

Instagram:@niwabunko

2023年07月16日作成
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