【長野】小坂建設/さかだち社会見学

長野県長野市に日本古来の伝統的な建築方法で家づくりをされている建設会社があります。

松代町で昭和56年に設立し、現在2代目の「小坂建設」さんです。

今回は小坂建設さんのモデルハウスを見学を通して、日本でも数少ない職人技「伝統構法の家づくり」の技術を見せていただきました!

そもそも「伝統構法」と現在の家づくりとは何が違うのでしょうか……?

現在の家づくりは「在来工法」と言われており、昭和時代に定められた国の建築基準法に合わせて安全性を高めた建築方法です。

木材を海外から仕入れることでコストを削減したり、工業製品を使うことで工期を短くできますが、耐久性は高くありません。

 

一方で伝統構法は縄文時代が起源とされており、工業製品を使わず木材だけで組み上げていく建築方法です。

天井を見上げると、木が組み上げられている様子をはっきりと見ることができます!

在来構法の家が2〜3ヶ月で完成するのに対して、伝統構法は職人さんが手作業でつくりあげるので工期は10ヶ月近く。

じっくり時間をかけて建てる分、その耐久性は100年とも200年とも言われています。

 

木の接合部分を見ると、ネジや釘ではなく、木の栓で繋がれているのがわかりました!

釘ではなく木の栓、壁は漆喰と土壁、というように自然素材だけでつくられているので、家も自然の一部として、風雨や四季の変化に強い住宅になっていくのです。

モデルルームがある地域は冬には氷点下になることが珍しくありませんが、土壁が日中の太陽の熱を吸収するため、室内は一定の温度が保たれます。

土が呼吸をするように湿度も保ってくれるのだとか! まるで家が生きているかのようです。

 

そして、室内にはほんのりと木の香りが漂っています。

その香りの正体は「木曽ひのき」。長野県南木曽でとれた上質な天然木を中心に地場産の材木にこだわって家づくりをされているのです。

無垢の木はすべすべとしていて触り心地がよく、フローリングもついつい裸足で歩きたくなってしまいました……!

 

伝統構法には様々な特徴があるなかで、先にご紹介した「木組み」「土壁」そして、こちらの写真の家の土台の部分が大きなポイントです。

在来工法の住宅では基礎の部分をコンクリートで固めるのに対して、伝統構法では石の上に木の足が乗っているだけ。

最初に見た時は驚きましたが、この構造こそが地震に強い秘密なのだそう。

地震の揺れに対して頑丈に固定して「揺れない」ことで耐震するのではなく、木のしなりに任せ「一緒に揺れる」ことで地震に対応するのです!

 

今回見学させていただいたモデルハウスは、一見すると和室がないからか、古い建築方法で建てられたことは感じさせない空間ですが、細部には伝統的に受け継がれたたくさんの技術が隠されていました。

小坂建設さんでは、モデルハウスの見学と伝統構法に関するセミナーを毎月行っていますので、ご興味ある方はぜひ参加してみてください!

(モデルハウス見学の開催日程はこちら


小坂建設株式会社

住所:長野県長野市松代町清野393-1

HP:http://www.kosakakensetsu.com/

2019年06月24日作成
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