【THE GIFTS SHOP】7/21~8/18「味わう、夏」フェア開催!(中編)/山川醸造vol.1

岐阜市のシンボル金華山の麓を長良川が流れる地、岐阜市長良にある「たまりや 山川醸造株式会社」さん。木桶を用いた伝統的な「たまり醤油」と「豆味噌」をつくる醸造蔵です。

「たまり醤油」といえば、お刺身につけるちょっと濃いめの醤油…というイメージがありますが、あまりなじみのない方もいるのではないのでしょうか?実は、お刺身用の醤油ということではなく、おもに東海地方で造られている地場の醤油が「たまり醤油」なんです。

そこで、今回はたまり醤油について深く知るために、山川醸造さんの蔵を見学させていただきました!

*山川醸造さんでは一般の方を対象とした蔵見学も実施しています。詳しくはこちら

山川醸造さんに到着すると、早速醤油の香りが建物の外にまでふんわりと漂ってきて「ここでたまり醤油が作られているんだ!」と実感します。

案内していただくのは、山川醸造の4代目を継ぐ山川華奈子さん。

早速蔵の中に入って取材をスタート!…ですが、まずは醤油に関するクイズから!ちなみに、みなさんはクイズの答えが分かるでしょうか…?

Q 醤油の種類はいくつあるでしょう?

A  濃口しょうゆ(一般的なしょうゆ)、淡口しょうゆ(関西でメジャー)、たまりしょうゆ(おもに東海3県で生産)、再仕込みしょうゆ(塩水ではなく生揚醤油で仕込む)、白しょうゆ(愛知県碧南市発祥)の5種類です。

Q 醤油に使われる原料は?

A  醤油のおもな原料は大豆、小麦、塩です。濃口しょうゆ、淡口しょうゆ、再仕込みしょうゆは大豆と小麦をおおよそ50%ずつ使いますが、実はたまりしょうゆは、ほぼ大豆100%でできています。反対に、白しょうゆはほぼ小麦で作られます。

楽しみながら醤油に関する基本的な知識を学ばせていただいた後は、たまり醤油ができる工程についても教えてもらいます。

大豆を蒸して、麹(こうじ)菌をつけて寝かせ、できた豆麹を木桶に仕込んで、熟成させて…と、完成までにはなんと2年以上かかるんです!

豆麹の模型も見せていただきました。薄い黄色をしていますが、これが熟成により濃い黒色のたまり醤油に変化していきます!

▶︎醤油の香り漂う、杉の木桶がならぶ蔵へ

おおまかな製造工程を把握した後は、いよいよ蔵の中を見学。

杉でできた、華奈子さんの身長の倍ほどの高さがある大きな木桶がいくつも並んでいます。現在は強化プラスチック製のタンクも多く使われていますが、山川醸造さんでは昔ながらの木桶を使う製法にこだわっています。

それは、木桶を使うことで生まれる風味を大切にしているから。長年たまり醤油を卸している飲食店さんからは「木桶のものでないと使えない」と言われることもあるそうです!

豆麹を木桶で熟成させる際は、布を被せた上から重石を敷きつめます。この作業は、塩水の量が少ないたまり醤油を作る際ならではの工程。

「隙間なくきれいに石を敷きつめるのは、まさに職人技!この作業が熟成の仕上がりを左右します」と華奈子さん。

熟成が進んできたら、木桶の中央にある筒にたまっている醤油を柄杓(ひしゃく)で汲み、筒の外側へと掛ける「汲み掛け(くみかけ)」を行います。これによって、木桶の中で水分が循環し、発酵が均一に進んでいくそうです。

ちなみに木桶の内部の筒は、山川醸造さんが自ら製作しています。仕込みを2〜3回行うと使用できなくなってしまうため、蔵の入り口には役目を終えた筒がずらりと並んでいました。

そして、2年〜2年半の熟成後、木桶の下の方についた蛇口からたまり醤油を抜いていく「生引(きびき)」に移ります。醤油は一気に出てこないため、全てを引き終わるには、さらにおよそ半年ほどかかるのだそう!生引された醤油を加熱し、瓶詰めしたら、たまり醤油の完成です!

…でも、実はこれだけでは終わりません。

▶︎最後の一滴まで、余すことなくたまり醤油に

生引した後の木桶には、「味噌(もろみ)」が残ります。ここからもたまり醤油を絞りとっていきますが、このままでは滴る水分がない状態です。

そのため、大きなスコップでもろみを掘り起こしていきます。これがとっても重労働ですが、昔は機械化されていなかったため、さらに大変な作業だったそうです。

取り出されたもろみは、機械を使って薄くのばし、布で包んで重ねていきます。一枚一枚、丁寧に包み重ねていくのも難しい作業ですが、職人さんが慣れた手つきでされていました。

もろみを包んだ布は何枚も重ねて圧搾機で圧力をかけ、じっくりとたまり醤油を絞っていきます。こうして、最後まで無駄なく、たまり醤油がつくられます。


圧搾機から美しい醤油が滴っています!この絞ったばかりのたまり醤油を味見させていただきました。

見た目よりもさらりとしていて、旨味が凝縮されていながら、どこか上品な味です!

そして、蔵見学の後には山川醸造さんの商品を少し試食させていただきました。

「だし入りたまりつゆ 漆黒」を麺つゆにしたそうめんは、少量でもたまり醤油特有のコクがあり、爽やかな風味が口に広がります。

そして、「はちみつ醤油バター」をぬったトーストは、はちみつの甘さがしょうゆの塩辛さとマッチして、何枚でも食べられそうなおいしさです!

木桶によるこだわりの醤油づくりをしている山川醸造さん。次回は、そんな山川醸造さんに新たにやってきた木桶についてお話を伺います。たまり醤油を生かした個性あふれる商品もご紹介しますので、お楽しみに!


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JR岐阜駅にあるTHE GIFTS SHOPでは、そうめんなどの麺つゆにぴったりな山川醸造さんの「だし入りたまりつゆ 漆黒」をはじめ、夏に味わいたい麺類やそばちょこなどの器を集めた「味わう、夏」(冷たい麺類)フェアを8月18日(金)まで開催中です!暑い夏こそ、美味しい麺を楽しんでくださいね。


たまりや 山川醸造株式会社

住所:岐阜県岐阜市長良葵町1-9

(直売店舗 たまりや)
営業時間:8:00~18:00
定休日:日曜、祝日、第2・第4土曜
TEL:058-231-0951

(工場見学)
見学時間:9:00~12:00、13:30~17:00
所要時間:約45分
催行人数:5名様~(応相談)
定休日:日曜、祝日、第2・第4土曜日

WEBサイト:https://tamariya.com/https://tamariya.com/

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THE GIFTS SHOP

住所:岐阜市橋本町1-10−1 アクティブG 2F

営業時間:10:00~19:00(奇数月第3火曜日はお休み、年末年始変動あり)

TEL:058-212-3255

WEBサイト:https://giftsshop.jp/

楽天市場:https://www.rakuten.ne.jp/gold/thegiftsshop/

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2021年07月28日作成
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