【岐阜市】麩兵

岐阜市米屋町に「麩(ふ)」の専門店があるのをご存知でしょうか?

伊奈波神社の参道から少し北に入った場所にお店を構える「麩兵(ふひょう)」さん。その歴史は古く、なんと1836(天保7)年に生麩の専門店として創業。現在は麩とともに湯葉もこちらで製造・販売されています。

店内のショーケースには、いろんな種類の麩が並んでいます。

定番のあわ、黒ごま、よもぎなどを練りこんだ生麩をはじめ、かぼちゃや道明寺粉を練りこんだ変わり種、かやく入りのものまで、美味しそうな生麩がずらり。お吸い物に彩りとして入れる焼麩や、ヘルシー食材として注目される車麩なども揃います。

ちなみに、スーパーなどでもよく見かける「角麩」は、実は東海地方(特に岐阜と愛知)だけで流通しているご当地生麩なんですよ!

そもそも生麩とは、小麦粉のたんぱく質成分であるグルテンに水やもち粉などを加えてこね、茹でたり蒸したりしたもの。もっちりとした食感が特徴ですが、生のままお刺身で食べるほか、軽く焼いて田楽にしたり、天ぷら粉をまぶして揚げて「揚げだし」にすると、また違った食感が楽しめます。きな粉や砂糖をまぶして、わらびもち風にいただくこともできるんですね!

「麩づくりには、たくさんの良質な水が必要です。この場所は長良川の伏流水に恵まれ、昔は濃尾平野の肥沃な地で原料となる小麦も多く作られていたために、生麩の専門店として『麩兵』が生まれたのだと思います」と6代目を継ぐ川島徹郎さんが教えてくれました。

川島さんが製造・販売をスタートした湯葉も、生麩とともに人気なのだそう。

そして、麩兵さんで戦前から作られていたのではないかという「麩まんじゅう」を今回は特別に店内でいただきました!

「麩まんじゅう 笹巻き」は、1個173円。その名前の通り、餡を麩で包んだおまんじゅうが笹の葉でくるりと巻いてあり、頬張るとまず、ふわりと爽やかな笹の香りが漂います。まんじゅうは滑らかな舌触りで、ほどよい甘さの餡とのバランスも絶妙!食べ終わったあとは、清々しい清涼感に包まれます。

餡はこしあんと粒あんがあり、笹巻きのほかに季節の花などをかたどった「四季の麩まんじゅう」もあるので、毎日のお茶のおともや、手土産にしても喜ばれること間違いなし!

麩兵さんでは「栄養価が高く、健康志向の方にもおすすめの麩や湯葉の美味しさを広く味わってほしい」と、旧店舗として使われていた建物を改装して、麩と湯葉をふんだんに使った「月替り昼御膳」を提供する「けぬきや亭」も営業されています。ぜひ、事前に予約のうえ、けぬきや亭さんにも出かけてみてくださいね!


麩兵

住所:岐阜市米屋町15

営業時間:9:00〜17:00

定休日:日曜、水曜は不定休

TEL.058-262-0283

WEBサイト:https://www.fuhyo.co.jp/

2022年03月15日作成
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