【岐阜】岐阜油紙・のぼり鯉の小原屋商店/工藝の伝承と保存③
岐阜の工藝について調べはじめ、3回目の今回。
金華山の麓、長良橋通り沿いにお店がある「小原屋商店」さんへお邪魔しました。
小原屋商店さんは、全国で唯一、美濃和紙による「のぼり鯉」をつくっているお店です。
400年以上の歴史があり、油紙や花合羽などもつくられているそうです。
油問屋の山本佐太郎商店さんが、小原屋商店13代目の河合さんをご紹介くださり、岐阜の工藝を学ぼうという動きの発起人、秋場さんとお話を伺いに訪れました。
山本佐太郎商店さんも近所でお店をされています。
今回ご紹介頂けたのはご近所さんだからと思い込んでいましたが、お話を聞くと、昔から油紙をつくる際の油は山本さんの会社から仕入れているんだそう!
のぼり鯉の製造はすべて手作業です。
型にそって、一枚ずつ鉛筆で下絵をし、筆を入れていきます。
五行思想を大切にしているので、こだわりを持って、色は黒・青・赤のみ。
実は、小原屋商店13代目の河合さんは建築家。
数年前にお父さんの伝統工藝を継ぐために東京から戻られました。
河合さんが継がなかったら、無くなってしまっていた技術、工藝品。
伝承してくださる方がいることは、本当に貴重なことです。
そして長い歴史がある家系に生まれながら、建築を生業にされている河合さんならではの視点が、これからの小原屋商店を支えられていくのだと感じました。
河合さんにお話しを伺っていると、奥さんがお抹茶を点ててくださいました。
「最近の人は茶道をやったことがあっても、作法の意味を知らない」と河合さん。
のぼり鯉以外にも、岐阜にはじまり日本、海外の工藝品、美術品などたくさん教えてくださり、とても貴重な時間となりました。
現場を見せていただき、沢山ステキなお話を聴かせていただけるこの活動。どこに終着するのか、発起人の秋場さんもわからないそうです(笑)。
ですが、工藝の歴史や文化はすごく奥が深くて面白いですね!
小原屋商店
住所:岐阜県岐阜市東材木町32
営業:10:00~17:00
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