【岐阜ホール通信(32)】みんなで考えるお金の地産地消/イベントレポート

昨年の12月21日、少し肌寒い夜に開催された2019年最後のイベントの様子をご紹介します。

【トーク&ディスカッション】
みんなで考えるお金の地産地消、顔のみえるお金の消費が地域を変えていく

トークゲストには、十六総合研究所の田代達生さんと、さるぼぼコインを発行する飛騨信用組合の古里圭史さんをお迎えしました。

イベントを企画してくださった、かかみがはら暮らし委員の長縄さんのご挨拶で和気あいあいとした雰囲気のなかイベントがスタート。

今回のテーマは「みんなで考えるお金の地産地消」について。

お金の話と聞いて、難しい話なのだろうか…と構えるさかだち編集部でしたが、田代さんの「人生における大概のことはここから学んだ」というドラゴンクエストのエピソードも織り交ぜた、軽快なトークで会は進んでいきます。

まずは、飛騨がどんなところなのかをみていきます。

飛騨は編集部の小瀬さんの出身地で、よく編集部内で話題に上がるので、わたしたちにとっては身近な土地。
県内屈指の観光地でありながら、急激な人口減少に頭を悩ませているのが現状だそうです。

飛騨には大学がないので、高校卒業の際に「飛騨に残って就職するか」「飛騨を離れて進学するか」の選択を迫られ、多くの若い人々は地元を離れます。
小瀬さんもその一人です。

普段のカフェは女性客も多いのですが、この日の参加者はほぼ男性!

飛騨の経済については、「観光業」がトップです。

伝統ある高山祭りや古川祭り、世界遺産白川郷の合掌造り、古い町並みや美味しい食の数々により多くの観光客呼び込んでいます。ここ最近では、映画「君の名は」の舞台になったこともあり、聖地巡礼で飛騨を訪れる方が多いそう。

そんな飛騨に今後必要になっていくのは「クリエイティブ能力」とのこと。

確かに、飛騨のお土産物はとにかく筆文字が多いんです(笑)。
でも、これからは飛騨を訪れた観光客の購買意欲を刺激する商品のデザインやサービスを高めていくのが大切だそうです。

十六総合研究所の田代さんが軽快なトークを繰り広げます

お話を伺っていると飛騨にはまだまだ可能性があり、「クリエイティブ能力」を活かせば、たとえ現地で生活をしていない人でも、地域のために動けることはいろいろあるんだなと感じました!

             ***

さて、後半のお話は、さるぼぼコインを発行している飛騨信用組合の古里さん。

今回のイベントのテーマの地域のお金の事例としてあがったさるぼぼコイン
今でこそ定着してきたスマートフォン決済ですが、その先駆けはさるぼぼコインだったのです!(2017年12月からリリース)

特別な機器の必要はないため、加盟店はQRコードを掲示しておくだけというお手軽さ。この手軽さにより、加盟店は1200店舗を超えるほど普及が進み、さるぼぼコインユーザーも1万人を突破したそうです。

つまり、飛騨では大抵、どのお店でもさるぼぼコインが使えるんですね!飛騨を訪れたら、さるぼぼコインのマークを探してみるのも楽しいかもしれません。

さるぼぼコインについて分かりやすく説明する古里さん

そもそも、このさるぼぼコインの目的は、地域の中でお金を循環させること。お金の地産地消です。

せっかくたくさんの観光客が飛騨でお金を使っても、そのお金の多くは飛騨の外に出てしまっているのが現状とのこと。
さるぼぼコインはそれを防ぐために、誕生したのです。

ユーザーはチャージした現金をコインとして使用します。コインは加盟店とユーザー間のみでしか使用できないため、お金が外に出でいくことがありません。
日常の買い物はもちろん、ユーザー間での送金も簡単に行えてとても便利。お小遣いにさるぼぼコインなんていうのもできますね。

便利なさるぼぼコインですが、ここ1年くらいで急激に増加したQR決済に比べると大きな還元があるわけではないこともあり、ユーザーの獲得がなかなか難しいそうです。しかし、そうやってお得な方へと流れていくと地域のお金は外に出ていくばかりです。

いろんな決済方法がある世の中で、さるぼぼコインを使用するのはある種、贈り物のような気持ちが乗ったお金になります。いつも通りの支払いなのに、このコインを使うと地域のためにもなるなんて、なんだか素敵ですよね!

さかだち編集部の小瀬さんも、飛騨に帰省したときはさるぼぼコインを使ってみようかなと、興味津々の様子でした。

地域のお金のことを通して飛騨のことを考えるきっかけになる楽しい会でした。
トークゲストの田代さん、古里さん。本当にありがとうございました!

今回のトークは、岐阜ホールのイベントの幅がさらに広がったひとときでした。そしてこれから、岐阜ホールの可能性が果たしてどこまで広がっていくのか楽しみです。


\岐阜ホールでは、今回のようなイベントをどんどん開催していく予定です!/

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2020年01月08日作成
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