【岐阜市】四季の餅菓子松田屋

※こちらの「今沢店」は2024年3月をもって閉店され、現在は岐阜市多賀町にある「松田屋本店」で営業されています

岐阜市今沢町にある「松田屋」さんにおやつを買いに行ってきました！

創業は昭和25年、今年で73年目を迎えるというこの老舗和菓子屋さんには、ご近所さんはもちろん、遠方からも長年のファンが訪れます。そんな松田屋さんへ伺ったお目当てといえば…。

そうです！店頭に並ぶ、おだんご！！

見るからに美味しそうなおだんごのビジュアル、そして奥の焼き場から漂ってくる香ばしい匂い…。この誘惑には誰も勝てませんよね…！

松田屋さんのおだんごは「みたらし」と「しょうゆ」の2種類。岐阜市芋島にある「芋慶」さんの醤油やたまり醤油、ざらめ、浮粉などで作る50年以上変わらないタレを塗って二度焼きする「みたらし」はお店の看板商品。一方、飛騨高山出身のお客さんからのリクエストで生まれたという「しょうゆ」は、実は最初はほとんど売れなかったそうですが、一度食べて気に入ったお客さんはずっと醤油派になるそうで、こちらも根強い人気なのだとか。

そして、ふんわりと柔らかく炊いたはつしもとミルキークイーンのブレンド米を平串に小判形につけて、みたらしのタレにくるみ、ピーナッツ、すりごま、生姜、浮き粉を加えたコクのある甘ダレを塗って焼く「五平餅」も外せません！

お店の中でにっこりと笑顔で迎えてくれるのは、2代目の松田たか子さんと、3代目を継ぐ松田貴広さん。松田屋さんは、たか子さんのご両親の松田喬（たかし）さんと香壽美（かすみ）さんが、岐阜市多賀町で和菓子の卸として創業し、後にこの今沢町にお店を構えたのだそう。

「父は本当に器用な人で、商人だったんですよ。母は職人で、和菓子もあんこもみんな母が作っていました。母は8年前に89歳で亡くなるまで、ずっと現役だったんですよ！」と、たか子さん。

そんな初代であり祖母の香壽美さんからあんこの作り方から和菓子、おだんごの作り方までをすべて教わり、18歳で3代目として松田屋を継ぐことを決めた貴広さんは、たか子さんと一緒に28年間、松田屋の味を守り続けています。

「みたらし」と「しょうゆ」を1本ずつ注文すると、早速、それぞれにタレをつけて焼き直してくれました！

しかも、おだんごは持ち帰るときは店頭に置いてある一度焼いたおだんごを二度焼きしてくれるのですが、お店の中で食べるときはさらにそれをもう一度タレにつけてから焼く三度焼きをして、焼きたてを出してくれるんです！！

おだんごを焼く芳ばしい匂いがお店の中に充満して、もう、それだけでお腹が空きます…！

たか子さんや貴広さんとのおしゃべりを楽しみながら、できたてのおだんごを頬張る時間のしあわせなこと…！穀粉屋さんでオリジナルブレンドしてもらったうるち米の米粉で作ったおだんごはもっちりしながら品がよく、甘辛のみたらしは絶品で、飛騨高山風の醤油味はあっさりしながら香ばしく…何本でも食べられそうで、ああ、本当に美味しい！

お芋の甘さを生かしたしっとりと美味しい鬼まんじゅうや、餅菓子の店ならではの豆大福や草餅も、つい買って帰りたくなります。

迷ってしまう人には、一口サイズの草餅、おはぎのあんときなこが6個セットになったプチセットがおすすめ。（もちろん、買って帰っていただきましたが、どれも絶品でした！）お赤飯が手軽なおにぎりで買えるのも嬉しいですね！

そんな松田屋さんですが、実は2024年春にはこの今沢店を閉店することに…。2年前までお店のすぐ西にあった岐阜市役所が移転して人通りが減ってしまったことや、今沢店を賃貸で借りていること、製造所である本店との行き来にもロスがあることを踏まえて、本店をリニューアルして、製造所とお店を一本化することを決意されたんだそうです。