【岐阜市】林工芸
美濃和紙ならではの温かみのある灯りを。
岐阜県岐阜市にある林工芸さんは、美濃和紙を用いた照明を中心に、さまざまな商品を展開されています。自社ブランドの商品数はおよそ300にも及ぶとのこと…!今回は、林工芸さんのものづくりについて、3代目の林一康さんに詳しくお話を伺ってきました。
祖父にあたる林康男さんが創業した頃は、伝統的な岐阜提灯をベースに輸出用の提灯も手がけていたそうです。その後、オイルショックにより取引がなくなり、父である謙一郎さんの時代には、世の中のニーズに応じてさまざまなものを手がけたとのこと。「木枠や鉄、塗装関係まで色々な作業に挑戦していったんです。その姿勢の結果として、今では自社で何でもできるようになっています」と一康さん。
和紙ブームが起こると、インテリアショップからオーダーを受けて、和室に合うスタンダードな照明を作り続けます。しかし、当初はそれなりに需要がありましたが、徐々にライフスタイルが洋風に変遷していくに伴い、何かもっと新しい形で照明を提供することができないかと考えたそうです。
「そこで、和室にはもちろん、洋風のモダンな部屋にも合うタイプの照明を展開したんです」と一康さん。商品展開をする中で、スタンド型などの今までとは異なる特殊なタイプも製造するようになったのだそう。
はじめは各部品を外注していましたが、色々な商品を企画する中で、自社で完結できる効率の良さを検討し、現在では、枠づくり、紙漉き、紙はり、電気部分の組み立てまで、全てを自社で担うようになっています。
「スタッフがそれぞれの持ち場で技術を駆使しているから商品が完成するんですよ」。
漉いた和紙に打ち水をする様子も見せていただきました。打ち水をすることで和紙がキラキラと輝きを増します。バリエーション豊かな新しい商品を展開していくことができるのは、この自社で全てをつくる技術を有しているからといえます。
林工芸さんでは照明だけではなく、「紙の花瓶」というアイデア商品も展開されています。
こちらは提灯の構造を利用した花瓶で、ペットボトルに被せるだけで、手軽に和風のおしゃれな花瓶を楽しむことができます。さらに、使用しないときは、潰して平らな状態で片付けられるのも魅力の一つ。
「今のお客さんを大事にしながら、世の中の流れ合わせた、林工芸だからこそできる商品を紹介し続けていきたいですね」と一康さん。
林工芸さんの紙の花瓶や扇子などの商品は、JR岐阜駅に隣接するアクティブGの2階にあるTHE GIFTS SHOPでもお取り扱いしています。現在のライフスタイルに寄り添う美濃和紙アイテムを、ぜひお手に取ってみてくださいね!
株式会社 林工芸
住所:岐阜市太郎丸598-2
TEL:058-229-2828
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