【岐阜】ギャラリーキャプション「Light and Shade」3/15まで
岐阜市玉姓町にある「ギャラリーキャプション」さん。
JR岐阜駅から徒歩8分ほどの静かな住宅街の中にある小さなギャラリーです。
もともとラムネ工場だったという古い建物の2階。
現在は水野勝規さん、中村眞美子さん、三輪奈保子さんの三人の作品を展示する「Light and Shade」を3月15日(日)まで開催中です。
階段の壁に何か光るものが…。非常口…?
いえ、まさかの「手術中」ならぬ、「美術中」。
この階段を上っていく感じが、日常からちょっと解き放たれるようで、わくわくします。意識のスイッチがふっと切り替わる感じです。
「GALLERY CAPTION」と描かれた扉の窓ごしに見える景色がすでに素敵!
「この作品を描かれた三輪奈保子さんは、昨年、東京造形大学大学院を修了したばかりで、キャプションでは初めて展示をする作家さんなんです」と、ギャラリースタッフの山口美智留さん。
紙に木炭で描いてあるんですが、近づいて見ても、まるで本物のよう!毛糸のような質感や、編み目の詰まり具合まで…。
趣味でレース編みをするという三輪さんは、実際の編み物と同じ手順で、中央のリングから編んでいくように描いているとのこと。
優しい光が差し込む廊下や、奥の部屋にも三輪さんの作品が展示されています。木炭のドローイングが中心ですが、麻紐に違う素材を編み込んだ作品なども。
こちらは中村眞美子さんの作品。版画家の故・山下孝子さんに師事し、ずっと長野で創作活動を続けている作家さんです。
ところで、彼女の作品には何が描かれていると思いますか?
こちらは別の作品ですが、どちらも雪の中の植物を版画で表しているんです。銅版を使ったドライポイントという技法で描かれています。
白い雪の中で、立ち枯れた草がはっきりとした輪郭をもって浮かび上がる。
何気なく見過ごしてしまいがちな景色を、すっとすくい上げる視点。
今回の三人展は「Light and Shade」。つまり「光と影」ということで、モノクロームがテーマでもあります。
そこでギャラリーの中央の壁に登場したのが、水野勝規さんの映像作品「fireworks」。
全体の一部ですが、動画で紹介します。
映像には色彩がないのに、無意識のうちに脳内で実際の花火のように色鮮やかな花火が打ち上がります。そして、光が本当に星の形に見えることにも驚き!
花火の映像をモノクロに変換し、アニメーションと同じ程度のコマ数に落としているため、どこか昔のフイルム映像を見ているような懐かしさもあって、何度でも繰り返し、ぼーっと眺めていたい不思議な魅力のある映像作品です。
なんとなく美術は苦手…という方や、ギャラリーは敷居が高い気がして足を運ぶことがないという方にこそ、気軽に観てもらいたい素敵な展示です。
会期は3月15日まで。面白そうだなと思われた方はぜひ、ふらりとギャラリーを訪れてみてくださいね。
ギャラリーキャプション「Light and Shade」
展示:2020年2月15日(土)〜3月15日(日)
ギャラリーキャプション
住所:岐阜市玉姓町3-12 伊藤倉庫2F
時間:12:00- 18:30
休廊日:月・火曜日および祝日休廊 (展覧会会期中)
WEB:https://www.gallerycaption.info/
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