福丸さんの「のれん」の話〜前編〜

最近、何かとご紹介することが多い「開屋」さん。

昨年10月にオープンし、お惣菜から、珈琲やドーナッツ、焼きそばなど、

様々な美味しいものが食べる事が出来ます。

 

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その開屋さんの中にある「たい焼き福丸」さん。

1つずつ違った型で鯛焼きを焼く“1本焼き”のスタイルと

店長の森さんの人柄で人気で、昨年の開屋オープンを機に引っ越ししてきました。

 

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引っ越しと一緒に持ってきたのが前の店ののれん。

作って3年程ということですが、たい焼きを作っている時の油と、

沢山の方の出入りとでかなり味わいのある感じになっていました。

 

そこで今回、偶数月の第一土曜に「小さなクラフト展」を主催したり、

「岐阜てくてく」などを発行している“岐阜スタイル”の

メンバー(珈琲さむの青山さん、やながせ倉庫の上田さんら)の皆さんで、

「新店祝いに福丸さんにのれんをプレゼントしたい!」ということで、

新しくのれんをつくることになりました。

そののれんを、さかだちブックスを運営している

リトルでデザインすることになり、この企画がスタート!

 

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何パターンか持って、店長の森さんにご相談。

どんなイメージか、こんな感じはどうかな、と、

新しいのれんの打合せ。

 

 

そしてデザインが決まったら、次はのれんの制作へ。

この辺りののれんなどはだいたい制作されていて、

以前の福丸さんののれんも作られている「小村屋幟店」さんへ制作をお願いしました。

 

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そして「小村屋幟店」さんから、出来上がったとの知らせを頂き、金園町にあるお店へ。

 

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開屋さんがある美殿町からもすぐ近くで、のれんやのぼり、法被など様々な布を

「本染め」の技法を用いて染める昔ながらの幟屋さんです。

 

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早速完成したのれんをみせていただけることに。

じゃーん!

すごい、とっても素敵な仕上がりです!

 

小村屋幟店さんは全て手作業で作られているというお話を訊いていると、

せっかくだからと作業場をみせていただけることに。

 

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お店の大きなのれんをくぐって、中にお邪魔します!

 

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ここは、作業されている工房。

長いのれんをつくることも多く、それに合わせて工房も長いです。

 

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これが、福丸さんののれん原画です。

のれんの実寸で、染めたい部分の絵柄をその位置に置いています。

 

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その染めたい部分のサイズが決まったら、このツルツルした黄色の紙をその通りにくりぬき、型紙をつくります。

 

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そしたらその型紙をこの板に固定。

空いている部分だけ布に塗料が浸透するので、柄が染められます。

きれいに柄が出るのが職人の技の見せ所なんだそうです。

 

 

福丸さんののれんは鯛が4匹くるくるしているデザインなのですが、

これは全て別の型紙をくり抜き制作していただいたそうです。

職人、かっこよすぎです。

 

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他にも色々と昔から使われている道具を拝見。

 

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外には、こんなに大きなのぼりも作っているんですね!

よく神社で見かけるのぼりです。

全てが手作業なので、場所によって縫い代なども計算しながらできるので、

布であれば、入り口の日よけやのれん、法被などなんでも作れるそうです。

 

 

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布をとめる、この道具も古くから使っているもので、今では金属部分の替えがないので、

修理できる人もいないんだとか。

道具を大切にし、職人の技を受け継ぎながら、作られている小村屋幟店さん。

今度は作業中の様子も見てみたいので、

法被を制作してもらおうと予定しています。

その時に改めて、ご紹介させていただきます。

 

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堀さん、ありがとうございました!

 

 

丹精こめて作っていただいたのれんを大事に受け取り、

いよいよ福丸さんのもとに。

 

 

 

〜後編につづく〜

2016年03月06日作成
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