【岐阜】今週末、髙島屋にて和傘づくりの実演販売開催!

5月10日〜16日に、岐阜高島屋の1階に長良川デパートの期間限定ショップがオープンしています!

長良川流域の伝統工芸品をはじめ、岐阜にまつわる様々な商品が並びます。

開催期間中のメインイベントは13、14日の和傘づくりの実演販売!

和傘職人の河合幹子さんが和傘づくりにおける「かがり」という作業を実演してくださいます。

河合さんは「傘日和」という屋号で、和傘の制作・販売をされています。

(河合さんの名刺は、さかだちブックスを運営するリトルクリエイティブセンターがデザインさせていただきました。)

最初に見せてくださったのは、河合さん一押しの番傘。柄のないシンプルなデザインで、美濃の手すき和紙を使っているのが特徴です。

和傘には大きく分けて、蛇の目傘と番傘があり、番傘の方が一回り大きく男性向けの和傘です。昔は旅館の置き傘などとしても使われていたそうです。紙の表面に100%植物性の油を使用しているところが、河合さんのこだわりです。

シンプルなデザインですが光に透かした時のほのかな色味が上品で美しい!

また、傘を開いた時に固定する突起部分と、”ろくろ”と呼ばれる部品には、エゴノキという木を使っています。エゴノキは庭木としてよく見られる木で、しなりがよく、かけにくい特徴があり、和傘にはちょうど良い木だそうです。

この細かい切り込みに骨を1本1本手作業で糸で繋いでいくとは、なんて繊細な作業なのでしょう…!

傘の表面の加工も職人さんによって異なります。写真の右側は、“柿渋”という渋柿の果実からつくられる液体と“弁柄”という鉄の粉を混ぜたものが刷毛で塗られています。柿渋には防臭、防虫効果があります。一方、左側の光沢を帯びた傘は“カシュー漆”をローラーで塗装してあります。

骨の部分の色が違うだけでも、印象が変わりますね!

河合さんの和傘の制作期間はおよそ2ヶ月から3ヶ月。かつては分業制でつくられていた和傘ですが、河合さんは全行程をご自身でつくられています。職人さんや会社によって、傘の先端部分の素材や色が異なります。

さて、今回実演されるのは、和傘づくりのうち「かがり」と呼ばれる行程。傘の小骨に糸をかがる作業です。

美しく張り巡らされた糸は、意匠としてだけでなく傘が開きすぎないように補強する役目も担っています。岐阜では黄色い糸が定番ですが、金沢では、この糸が5色も使われていることもあるそうです!

かがり方は傘の柄などに合わせて変えられています。こちらの蛇の目傘は、花柄なので、糸のかがり方も花をイメージしたものになっています。

光にかざした和傘の内側の世界は、万華鏡のようでうっとりしてしまいますね。

生で見ることができることは滅多にない和傘の制作風景。ぜひ岐阜髙島屋に足をお運びください!

 


長良川デパート期間限定ショップ

日時:5月10日(水)〜16日(火)

10時〜19時(最終日16時)

場所:岐阜髙島屋1階シーズンスペース

※傘日和さんの「かがり」の実演:13日、14日 10時〜16時

傘日和

HP:http://kasabiyori.com/

 

 

 

2017年05月11日作成
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