【岐阜】喫茶星時で連作短編演劇上演!

岐阜市神田町にあるシェアアトリエビル2階「喫茶 星時」さんで、演劇ニッケルさんによる連作短編演劇の上演が始まりました。

この日は、シリーズ第1作目の上演日。今回が2回目の公演になります。

平日にも関わらず、19時半の開演を前に、会場からは長い列が!

わくわくしながら開場を待ちます。

 

いつもどおりカフェに立ち寄ったら、偶然演劇が始まり、非日常に誘われ、普段は出会わない人や物語との出会いがある。

そんなコンセプトのシリーズのため、ワンドリンク制で入場料は無料という気軽さです!

 

相席なので、たまたま隣り合わせた人とおしゃべりをしてみたり、20名ほどの観客もコーヒーを飲みながらリラックスした雰囲気。

 

さて、いよいよ開演の時刻となりました。

まずは演劇ニッケル代表で、脚本・演出を手がけた西野勇仁さんからのごあいさつです。

 

「神無町筆記本(カンナマチノート)」と題した、この連作短編シリーズは「演劇で、町と出会う」をテーマにした新シリーズで、架空の町<カンナマチ>を舞台に、人と人、人と町がつながっていく様子を描いた物語です。

物語のはじまりは「町で待ってる」をテーマにした「文化屋」「信長」の二本立て。

 

「文化屋」

カンナマチに暮らす主人公が迷い込んだのは「文化屋」という怪しい空気の漂う店。その名の通り「文化を売っている」というこの店にはメニューも商品も見当たりません。そこで、個性的な店主が主人公の手に握らせたは、不思議な粉。そこに、文化屋の常連だという女性が現れ……。

神田町、柳ヶ瀬周辺に親しい人であれば、「文化屋」と聞いて思い浮かべるのは、あの有名店。でも、カンナマチの文化屋はカレー屋さんではないようです。観客が想起する現実の町と、目の前で繰り広げられている架空の町の情景が絡み合う不思議な感覚に陥ります。

コミカルな演技の中に、文化という目に見えない不確かなものをどう捉えるかというメッセージも感じられました。

 

「信長」

とある店でおしゃべりを楽しむカップルの会話劇。カンナマチに銀の像が立つほどの英雄“江田信長”の話題に始まり、“楽しい市”でのこと……。何気ない会話から2人が気がついた、カンナマチでの次のデートのプランは……?

軽やかな会話のなかに散りばめられた、岐阜ならではの小ネタが楽しい作品でした。平凡な日々に、特別を求めたくなることもあるけれど、気が付いていないだけで、何気ない日常のなかにもまだまだ気が付いていないおもしろい発見があるはず。明日、いつもの町を歩くのが楽しみ。そんな気分にさせてくれる物語です。

 

劇は30分ほどであっという間に閉幕。

短い時間でしたは、観客までカンナマチの住人になったような気分で、会場にも心なしか一体感が生まれていました。

 

演劇というと高尚なイメージで、きっかけがないとなかなか劇場には足を踏み入れる機会がありませんが、仕事帰りや学校帰りに立ち寄れる場所で楽しめると、一気に身近な存在になります。

これからどんな物語が紡ぎ出されていくのか、とても楽しみです!


神無町筆記本(カンナマチノート)Vol.1「町で待ってる」 

日時:4月26日(木)19:30~

作・演出 西野勇仁

場所:アトリエビル カンダマチノート 2F 星時  (岐阜県岐阜市神田町3-3)

料金: 無料のカンパ制 (カフェでの1ドリンク注文をお願いします)

予約不要の公演となっておりますのでふらっと立ち寄ってみてください。

次回公演 5月18日※今回と同じ作品を上演いたします。

 

 

 

 

2018年04月28日作成
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