【岐阜】長良川鵜飼

岐阜が誇る「鵜飼」は1300年の歴史をもつ伝統文化です。

毎年初夏から秋にかけて、長良川では毎晩鵜飼による漁が行われ、現在は国内外から10万人を超える観光客が訪れます。

すっかり秋の風が心地よくなった9月22日、リトルのメンバーで鵜飼船に乗りに行きました。

この日は、昼下がりから雨がしとしとと降り続いていましたが、鵜飼は雨天決行。ただし強風の時は中止になります。

うかい船のりばはちょうど金華橋の下あたりで、出航を控えた観覧船が川岸に並んでいます。それぞれに名前がついており、私たちが乗船したのは乗り合い船の「ひまわり号」でした。

鵜飼船は予約制で、事前にインターネットや電話から日付と時間を予約しておきます。(予約状況はウェブサイトからご確認いただけます。)

定員30名ほどのひまわり号は満席! 外国からのお客さんやご家族づれ、スーツ姿の方など、様々なお客さんが乗船されていて、それぞれ思い思いの時間を過ごしていました。

乗船後、持ち込みのお弁当を楽しみながら鵜飼漁が始まるのを待ちます。

私たちがいただいたのは、岐阜市八幡町にあるお弁当専門店「mino」さんの「岐阜の二十四節気と鮎を楽しむお弁当」(1620円)。

鮎のほかに、かぼちゃやごはん、春雨ともずく、わか鳥の塩こうじなど上品でやさしいお弁当は鵜飼観覧にぴったりでおすすめです。

遠くからは貸切船なのか、宴会で盛り上がっている声も聞こえてきました!

夜風にあたりながら、船の上でのお酒は格別ですね。

花火の合図で鵜飼が始まります。

長良川沿いには旅館やホテルが立ち並んでいますが、鵜飼が始まると電気が消え、鵜飼の幻想的な風景を守ります。

観覧船の船頭さんが、鵜飼について解説してくださいます。

残念ながら私たちは間に合わなかったのですが、毎日17時45分からはうかいのりば前で鵜匠さんによるより詳しい鵜飼の説明があるので、お時間に余裕がある方はそちらも合わせてお楽しみいただくことをおすすめします!

いよいよ鵜匠さんと鵜の登場です。

宮内庁式部職である鵜匠さんは全部でたったの9名。そのうち6名が岐阜市の長良川鵜飼に、3名が関市の小瀬鵜飼で活躍されています。世襲制で親から子へと引き継がれていく貴重な存在なのです。

まずは、「狩り下り」といって、観覧船が1隻の鵜飼舟と並行して川を下ります。

(この部分は、天候や川の状況によって、観覧船が停泊したまま複数の鵜飼舟を観覧する「付け見せ」鵜飼になることもあるそうです。)

「ほうほう」と低い声で鵜を励ましながら操る鵜匠さんの姿は、篝火の熱を感じるほど間近で見ることができます。

鵜が魚を捉えると、鵜匠さんは素早く手縄を手繰り寄せ鵜の首元を掴んで魚を獲ります。

その華麗な手縄さばきには圧巻!

船頭さんの説明によると、鵜は鮎だけではなく、他の魚も獲るとのこと。鵜と鮎はセットでイメージされるので他の魚も獲るとは意外でした。

続いて、「総がらみ」と呼ばれる本来の漁の手法が披露されます。

金華山をバックに6隻の鵜飼舟が並び、魚を浅瀬に追いやって捉えるというもの。

舟と舟がきれいに等間隔に開いているのは、ちょうど鵜匠さんが持つ手縄の2倍の長さくらい。これは、鵜同士がケンカしないようにするためです。

息のあった舟の動きとゆらゆらと篝火が水面に浮かぶ美しい風景に魅了されます。

水上での素晴らしいひと時はあっという間に過ぎて行きました。

今シーズンの鵜飼観覧は10月15日まで毎晩行われています。

今の時期は涼しく、秋風がとても気持ちの良い絶好の鵜飼日和。

ぜひ歴史ある鵜飼文化を肌で感じてみてください!


ぎふ長良川鵜飼

開催期間:5月11日〜10月15日

料金:大人3400円〜 小人1700円〜

ウェブサイト:https://www.ukai-gifucity.jp/Ukai/

2017年09月26日作成
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